ECB理事会
ドル円現在106.02〜106.03
レンジ予想105.60〜106.40
ゲストドイツ証券 小川和宏さん
海外市場は株下落が続いた事で為替市場でもリスクオフの流れが続き、ユーロやオージー等が対ドルで下落する一方でドル円は円高に推移した。又英国とEUのブレグジット交渉の懸念からポンドが対ドル、対ユーロで下落している。本日のドル円はそんな上値の重い展開を予想している。
キャ)今週の注目ポイントはどういった所に注目しているか?
8月末に行われたジャクソンホールの発言で、FRBのパウエル議長の物価目標の変更が話題となったが、一方でECBレーン専務理事のコロナ禍での金融政策について2つのステージがあるという発言も話題となった。その中でも第1に市場急変に対しての対応。そしてその次に中期的な物価動向を目標達成の軌道に戻す対応があると指摘している。
キャ)これはやはり現在や先々への不安があるからという発言と捉えるが?
そうだ。これはユーロの金融環境指数を表すグラフでいくと、上に行くと緩和的、下に行くと引き締め的な環境を示している。コロナの影響で一旦急激に引き締まったが、ECBの緩和策もあって現在は落ち着きを取り戻しているという状況だが、ただ依然としてコロナ前のレベルに戻りきっていないのが分かる。
キャ)これはECBが何か打つ手というのはあるのか?
弊社では、ECBの今回の四半期見通しの改定で経済物価見通しを若干上方修正すると見ているが、それでも物価目標2%には依然道半ばであるという事が分かる。現在月200億ユーロ資産購入プログラムとなっているが、月額300〜400億ユーロに12月のECB理事会で変更すると見ており、明日のECB理事会ではその地ならしとしてハト派的なメッセージが出てくるのでは無いかと考えている。その結果ユーロは一旦下落する局面があるものの一方でFRBも年内中には追加緩和に踏み切ると見ており、ユーロドルは年末に向けて再び1.20まで上昇すると見ている。
キャ)先々の緩和を見越してそれに支えられる形なるという事か?
そうだ。