速い統計と遅い統計
今、この本を読んでいます。『統計でだまされない10の方法』。
この本の中で、ダニエル・カーネマンの『ファスト&スロー』の出てくる「速い思考と遅い思考」に合わせて、「速い統計と遅い統計」という言葉出てきました。
簡単に説明してしまうと、速い統計とは、直感的な統計、見て、感じて、雰囲気で感じるもの。お客さんがたくさん入っているラーメン屋さんはとてもうまくいっていそうと感じること。
遅い統計とは、しっかりした数字で裏を固めてわかるいわゆるデータをしっかり生かした分析。ラーメンの例でいえば、原価、店舗の費用などを考えると実は全然利益が上がっていないということもあり得るかもしれません。
こう考えると、遅い統計が大事と思うかもしれませんが、遅い統計だけ見ているとこのラーメン屋さんは全然ダメってことになります。でも、実際行ってみると、流行っていて大事にする必要のあるラーメン屋ということを理解できるかもしれないということで、どちらかだけではなく、どちらの感覚も大事。というのがこの本の主張です。
まさにこのギャップを埋めるためにデータを活用していたというのがクラシコムさんが先日のウェビナーで結構赤裸々にいろいろ語ってくれていた話だなと話がつながりました。
現場の人たちの感覚をデータで確認することで、感覚をデータで微調整していくことでより効率的に運用をしていくことを教えてくれたイベントでした。
この本ではほかにも、【ダチョウ効果】、【動機付けされた推論】、【バイアスのかかった同化】など、データを見誤るいくつかのバイアスの話ができてきます。
気になった方はぜひ、一読をおすすめします。
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