Google Workspaceの二重配信と分配配信
このところGoogle Workspaceで二重配信や分配配信に関連する設定のご依頼を頂くことが増えてきました。
基本的にメールサーバーは、一つしか使えません。
そのためGoogle Workspaceを導入するときは、今使っているメールアドレスをすべてGoogle Workspaceに移行する必要があります。
でも、Microsoft365を使っていて、同時にGoogle Workspaceを使いたいとか、レンタルサーバーで使っているメールアドレスは使い続けて管理者のみGoogle Workspaceを使いたいなど、Google Workspaceのサブスクリプション、ライセンス料金の節約を考えて分配配信を希望されるケースもあります。
info@などお客様などからの受信専用のメールアドレスの場合は、ライセンス料金の節約のために、Google Workspaceのグループの機能を使って工夫することができます。
二重配信と分配配信の違い
こちらに、動画を作りました。
二重配信は、同じメールアドレスに届いたメールを、複数の受信箱に届ける方法です。
分配配信は、Google Workspaceと既存のメールサーバーで、使っているメールアドレスが異なるときに設定します。
設定の基本
Google Workspaceと別のメールサーバーを共存されるときは、Google WorkspaceのMXレコードの優先順位を最優先にしてください。
Google WorkspaceのMXレコードの優先順位の値は、初期値が１です。
このまま変更せずに、設定します。
レンタルサーバーなど今有るMXレコードの優先順位を１０など大きな値に変更して、既存のメールサーバーの優先順位を下げます。
MXレコードの優先順位と、プライマリ、セカンダリの設定は、設定場所が異なりますので、混乱しないように気を付けましょう。
この画面でメールサーバーの設定が、必要です。
プライマリとセカンダリの設定は、この画面で行います。
二重配信
こちらのGoogle Workspaceのヘルプが役立ちます。
既存のメールサーバーの優先順位を変えられない場合、既存のメールサーバーの優先順位が最優先の場合は、Google Workspaceのルーティングなどの設定は、不要なようです。
この場合は、既存のメールサーバーのメール転送を使います。
転送先は、Google Workspaceのテストドメインを使ったメールアドレスです。
例 info@契約ドメイン-google-a.comの形で、設定します。
サーバーベースでの転送が使えないケースは、このテストドメインを使って設定すると容易に転送設定できます。
分配配信
エックスサーバーは、Google Workspaceとエックスサーバーのメールサーバーの両方で、同じメールアドレスを付かないです。
エックスサーバーは、ローカル転送という仕組みがあります。
そのため、エックスサーバーで二重配信として同じメールアドレスを複数のメールサーバーに設定できないので工夫が必要です。
分配配信などの設定で使うディフォルトのルーティングの設定を行います。
設定画面です。
ここで、転送したいメールアドレスを設定します。
その他の受信者に、転送先のメールアドレスを設定します。
プライマリ、セカンダリとしてメールサーバーが設定されているルールが設定されている場合は、ここでルールの切り替えもできます。
転送したいメールサーバーが一つの時は、メールのルート追加で転送先として、一つのメールサーバーを設定するだけで良いです。
複雑な送信、受信の設定は、ここで行います
ルーティングの項目で、設定します。
送信と受信の組み合わせの設定が、できます。
まとめ
一つのメールで、外部のメールアドレスGmailなどに転送するときは、無理に二重配信や分配配信の設定をせず、ルーティングの設定を工夫して転送設定で解決できると思います。
Google Workspaceの設定やDKIM、DMARC、SPFの設定でお困りの時は、お気軽にご相談くださいませ。