ほとけさまのおしえ「比べないということ」
私たちはとかく人と「比べたがり」ます。
人より「偏差値」の高い学校に行きたがり、人より「給料」の高い会社に入りたがり、人より「いい車や家」を手に入れたがります。
そして、人から「羨ましがられるような暮らし」をしたいと思っている人も多いでしょう。
また人より人望が厚く、信頼されて周りに人が集まってくるような存在に憧れてもいるはずです。
でもそれらはすべて「人と比べ比べられて」手に入れられるものですよね?
つまり自分は変わらなくても、周りが自分より劣っていれば人気が出ますし、周りが自分より優れていれば人気はどこかに行ってしまいます。
つまり、比べることで得られる幸せというものは、「移ろいやすく中身があってないようなもの」なのです。
そして人気がなくなり人が離れていく時の苦しみは、想像を絶するでしょう。
その恐怖がいつも取り巻いているのも辛いのではと思います。
宮沢賢治は「雨ニモマケズ」の詩の最後で、「ミンナニデクノボートヨバレ、ホメラレモセズ、クニモサレズ、サウイフモノニ、ワタシハナリタイ」と詠んでおります。
つまり、いてもいなくても気にされずに自分がそこに「ただただ存在していたい」という想いを込めたのでしょう。
熱心な仏教徒であった「宮沢賢治」はきっと人と比べない幸せを感じ求めていたのではないかと思うのです。
☆今日の一句☆
比べたら
苦しみ増した
我が心
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