バス停でバスにスルーされた話。
バスの乗り方をよく知らなかったアキラ。そして思い出した話。
人生50年も生きてると、色々なことがあって、芋づる式に色々ズルズル出てきちゃうんですね。
大学進学で上京したばかりの頃の話です。
とにかく東京が物珍しくて、時間があれば都内のアチコチの町を歩き回っていたのですが、ある時、ちょっと遠出したいなーと思って
「そうだ、伊豆に行こう!」
と、なぜか伊豆のぐらんぱる公園を目指しました。1人で(・∀・)
今、ぐらんぱる公園のホームページ見るとなんだかとっても賑やかな感じになっていてビックリなのですが、30年前はそんなに…もうちょっと地味な感じでしたね。…それにしても1人で遊びに行くようなところではないというか。
当時の私、なんで行こうと思ったんだろうなー。全然思い出せない。
とにかく、平日だったこともあり、ほとんど誰もおらず貸切状態でした。
「やったー、独り占めだー!」
と、最初は贅沢な気持ちになったものの、ああいう広いところに1人でポツンといると、だんだん必要以上に寂しさが募ってきますよねー。
なんで1人で来た、私…。アホです。
で、夕方には大学の授業もあったので、早めに東京に帰らねば、と帰路へ。
しばらくバス停で待っていると、駅へ向かうバスが来たので、乗ろうとしましたら、
ブフォンフォゴゴゴゴーーーーー。
なんとバスはバス停に止まらず、そのまま通り過ぎてしまったのです。
え? なんで??
なんでバス停なのにバス止まらないの?
一瞬、事態がつかめず放心状態。
東京に出てきてからは
「人の歩くスピードが速すぎてカルチャーショック!」
「人が多い歩道では自然に左右で流れが出来ているのに、その流れに全く乗れなくて右往左往のカルチャーショック!」
「(今や当たり前の感がありますが)エスカレーターでボケッと片側空けずに立ってると後ろから圧を感じるカルチャーショック!」
等々、色々なカルチャーショックの洗礼を受けていたので、ひょ…ひょっとして、関東圏ではバスに乗る時も、タクシーのように「乗ります!」って手を上げて意思表示しないと止まってくれないというルールがあるのかもしれない。(←そんなバカな)
そうだ、きっと、私が手を上げなかったからスルーされたに違いない。
と、思ったんですよね。
そして、時刻表を見ると次のバスが来るまでは時間があります。
このままでは帰りの電車が遅くなって授業に間に合わなくなるし…どうしようと思って、とりあえず困ってバス会社に電話してみました。
「あのー、バス停でバス待ってたんですけど、バスが止まってくれなくて乗れなかったんです。このあたりでは、バス停で待ってるだけじゃダメで、乗りますって意思表示しないと止まってもらえないんでしょうか?」(←別にイヤミではなくて、もしそういうローカルルールがあるなら、次バスが来た時にはちゃんと手を上げないといけないなーと思って確認してみたのです)
すると電話口の方は、
「いえ…手は上げなくて大丈夫です。バスが…止まらずに通り過ぎた…と。
うーん…おかしいですね…申し訳ありません。ひょっとしたら運転手がお客様に気付かなかったのかもしれません。
ちなみに、お客様が待たれていたのは○号線のバス停ですよね。ぐらんぱる公園の入り口にもバス停がありまして、そちらには○分後にバスが来ますので、そちらに乗ってください」
と、教えてくれました。
というわけで、公園入り口のバス停に移動しまして、さらに待っていると、電話で教えられた通り、すぐにバスがやってきました。
「あー、よかった、よかった」
と、思っていると、
ブフォンフォゴゴゴゴーーーーー。
なんと! またしてもバスはバス停には止まらず、そのまま通り過ぎてしまったのです。
ちょっと待って? ウソでしょ??
2回連続、ちゃんとバス停に立ってるのにバスにスルーされたんですけどーー!!
意味がわからなすぎる(・∀・)
…っていうか、私、実は見えてないのかな? 大丈夫? 見えてるよね???
ま、まさか、知らない間に幽体離脱とかしてないよね? ちゃんと私、実体あるよね??と、違う方向性で不安になる…。
それにしても、またしても何が起こったのか分からず、一瞬アタマ真っ白。そして、落ち着いて状況を整理していたら、段々と腹が立ってきました。
なんで、バス停で普通にバス待ってるのにバスが無視して止まらんのじゃっ!!!
東京に帰れないじゃないかー!!!
プンスカプンスカ怒りが沸いてきたので(当時は携帯など持ってなかったので)再び公衆電話から、バス会社へ怒りのクレーム電話。
「ええっ!? またバスが止まらなかった…お、おかしいですね。誠に申し訳ありません…ええっと、次のバスがですね、○分後に参りますので…」
「ちょっと待ていっ!! さっきからどれだけ待ってると思ってるんですか! 私、夕方には東京に戻らないと行けないのに、そんなの待ってたら間に合わないじゃないですか! 次のバスがまた止まらなかったらどうするんですか! どうしてくれるんですか!!」
と、プンスカ状態の勢いでまくしたてたら、
「わ、わかりました。…では、今すぐに伊東駅までお送りさせていただきますので、公園前のバス停ででお待ちください」
そして、指定されたバス停で待ってると、電話の方とは別の、おじさんが運転する営業車が一台大急ぎでやってきました。
「あの…大変申し訳ありませんでした! 今から、伊豆高原駅では間に合わないので伊東駅までお送りします!」
「それで、○時○分の電車に間に合いますか?」
「た、多分、間に合うと思います。急ぎます!」
そして、おじさんは私をその営業車に乗せると、絶対に地元民しか使わないような山道をすんごい猛スピードでぶっ飛ばし始めました。
ぎゃあーーーーー。怖いいいいーーー。
ひいぃぃぃーー。
怒りのクレーム電話をした手前、この知らないおじさんと二人きりの密室空間はすごく居心地悪いですし(終始無言)、おじさん飛ばしすぎで怖いし。
ブイン、ブイン、左右に激しく揺さぶられながら、心の中で叫ぶ。
頼むから事故らないでええーー。早く着いてええーーー。助けてえええーーー。
そして無事に伊東駅着。
時間は覚えてないけど20分ぐらいでしたかねー??
猛スピードのおじさんのおかげで電車には間に合いましたが、とにかく、変な汗いっぱいかくわ、全身ガチガチに力入るわ、もー、一体、なんの罰ゲームだったんでしょうか、これはって感じ。
ひょっとしてクレーマー(私)を懲らしめようとして、わざと恐怖感与えたんじゃないですよね?とか、ついつい邪推してしまうのでした(・∀・)
いやー、つかれたー。
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