Nintendo Switch Sports
ゴールデンウィーク真っただ中。
ニュースを見ていると、いろいろな制限がない久々の大型連休ということで、家族揃ってハワイ旅行をしているヤングファミリーの様子などが映っていました。
あまり人のことをうらやましく思わない僕ですが、なぜかその映像が胸に深く刺さりました。こちらは日々原稿に忙殺され、もう今年の誕生日が来れば48歳。
「またいつか」
「今度、良きタイミングで」
そんなことを言っていたら、もう50代。「いずれ、良き時に」になんてことを言っている暇もさほどない。
何とも言えぬ自分の年齢への焦りと、画面に映るヤングファミリーの輝きが妙なチャンネルの合い方をしたのか、普段あまり感じないねじれた感情が込み上げてきました。
なんとか結婚して、なんとか子どもも二人授かった。
しかし、このまま自分は家族でのリゾート的なことを経験しないまま死んでいくのか。
そんなことを感じた自分に、よく聞く“人生の逆算”の一端を見た気もして、独特な入り方から老いを実感したのかもしれません。
そんな気分を抱えつつ、相変わらず自室で原稿を書いているとリビングの方から賑やかな笑い声が聞こえてきました。
発売されたばかりの「Nintendo Switch Sports」が届いたようで、小学生の娘二人が夢中になっています。
ボウリング、テニス、バトミントン、サッカーなどいろいろな種目がありますが、長女が意外な才能を発揮したのがチャンバラでした。
僕も対戦してみましたが、太刀筋が独特かつ力強く、全く太刀打ちできません。
ポップな二女に比べ、どちらかというとおとなしい長女がそれはそれはうれしそうに自分のチャンバラの強さを自慢しています。
「良かったね、得意なものが見つかって」
おそらく、ニュースで見ていたヤングファミリーの親御さんならば、そんな言葉をかけるのでしょうが、ウチの夫婦は一味違いました。
妻「すごいなぁ。『チャンバラJr』に入れるんちゃうか」
僕「ちょうどメンバーも減っているから、パパが入れるように言うたろか」
ヤングファミリーのようにハワイには行けませんが、チャンバラが得意な娘に対して「チャンバラトリオ」の下部組織「チャンバラJr」を持ち出して誉めることはヤングファミリーには絶対にできません。
その瞬間、なんとも言えぬ誇らしさが心を満たしました。
そして、長女の顔を見ると「チャンバラJr」のことなど知る由もないのに、目には喜びが宿り、髪形は結城哲也さんと駿河幸太郎さんのハイブリッドになっていました。
なんだかんだで楽しく生きる47歳。