クギズケ!
今から読売テレビで「クギズケ!」の収録です。
僕がこの番組にお世話になって、もう5年ほど経つかと思いますが、毎回、毎回、毎回、あらゆる愛をいただく番組となっています。
これは、お世辞でもなんでもなく、まずスタッフさんが本当に優秀で優しい。今はコロナ禍でできませんが、平時は、最低月に1回はディレクターさんら飲みに行ってました。
それこそ、コロナ禍では絶対にできないし、コロナ禍でなくとも、多少のモラルがあればできないような酔狂の極み、至高の下劣、そういったものがズラリと並ぶゲビの満漢全席みたいな飲み方を共有してきました。
時代は変わっています。そういうものを礼賛する世の中ではなくなりました。
それは分かってはいますが、やっぱり、そこを集めてギューッと絞ると、非常に純度の高い玉締め絞り胡麻油が精製されるのも事実です。そして、その油が、いろいろなものを潤滑に、前向きに進めていく。それもまた事実です。
100キロのバラからやっと1グラムが搾り取れるローズオイルのように、アンドレ・ザ・ジャイアント20人分の酒量から搾り取るのは非効率的かもしれませんが、そのオイルの意味を余すところなく理解してくださるスタッフさんの有能さに、ただただ、感謝するばかりです。
そして、毎回、毎回、どこまでもありがたいのが、憧れの高田純次さん、そして、天才・上沼恵美子さんの至芸を間近で体感できるということです。
僕は日本テレビ「天才・たけしの元気が出るテレビ‼」が大好きで、毎回、ビデオに録って、繰り返し見ていました。
中でも、高田さんのロケ、もっと奥まったところまでいうと“気の逸らし方”が秀逸で、いつも心震わせていました。
よく高田さんのことを“テキトー”という代名詞で表現しますが、確かに、今、ご縁をいただき、一緒に食事などをさせてもらうようになっても、そのテキトーなエッセンスを存分に感じてもいます。
ただ、このテキトーをさらに分析すると「周囲の期待、予想、常識を一瞬で透かす術」ということになるのだろうなと僕は考えています。
やるであろうことをやらない。
その先がありそうなところでやめる。
それを見た人は、テキトーという言葉に置き換えるのかもしれませんが、これは適当に投げた一球ではなく、超一級のチェンジアップであり、高等技術によって生み出されたもの。
逆に、テキトーを前向きな爆発力に転化させた時には、常識なんてものへの畏怖を一ミリも感じさせない振る舞いも平然と行う。
かつて、女優・清川虹子さんの3000万円の指輪をねぶった時もまさにそうでしたが、一人の人間の中にトキとラオウが同居する。その圧倒的二律背反具合に、なんとも言えぬ、色気と背徳感を子どもながら、僕は感じていました。
その方と毎回仕事でご一緒して、番組内で、そのテキトーに、自分がツッコミを入れたりもする。
現実であって、現実でない。でも、現実。
そんな透明螺旋階段みたいな思いが収録の度に渦巻いています。
そして、とてもマネはできませんが、自分がラジオでしゃべる時にお手本にしている僕の中の憧れが3人いるのですが、その中のお一人が高田さんでもあります。
というふうに、それこそ、テキトーに綴っていたら、もういい具合の文章量になってきたので、天才・上沼恵美子さんに関しては、また次回以降で綴りたいと思います。
予告バージョンとかいろいろ試してみるnote黎明期の46歳。