10月31日の投票日。
自分の信条。センス。人間関係。あらゆるものに鑑み、一票を投じてきました。
考えて投票する。
その関わりが政治への意識にもつながっていく。それを感じてからもう二十数年が経ちました。
そして、今回は時間にしてちょうど10秒。選挙特番にも関わらせてもらいました。
ABCラジオ「浦川泰幸のウラのウラまで選挙です」の中の午後8時までのカウントダウン。そこを事前に録音した僕の声で担当させてもらいました。
そうなると、より一層、選挙特番への意識も強くなります。それでなくても、その番組をやっているのが浦川泰幸アナウンサー。
聞かないわけがないですが、より深く耳を傾けました。
開票が進み、どんどん当選確実の報せが入ってきます。
開票状況を伝える小谷渉子さんが「兵庫1区は〇〇さんです」と名前を読み上げると、間髪入れず浦川アナウンサーがその人に関する情報を何も見ることもなく端的に説明します。
いきなり誰の名前が出ても、瞬時に対応して寸評していく。
ここにこそ、浦川アナウンサーの矜持、否、選挙へのただならぬ思い、否、狂気に満ちた変態性、否、頭部が異常に発達し手足が細くなりボタンを押す指だけが強化された100万年後の人類予想図のような選挙に特化した進化を遂げた人類の最終形態を見た思いがしました。
選挙、政治、議員に関してあんなことを僕はできるわけがない。
それ以外の分野だったとしても、それに近いことが僕にできるのだろうか。いきなり何かワードを挙げられて、それに対して立て板に水のごとく語れる何かがあるのか。
ジャンル違いであったとしても、あそこまでのストックを何かしらの領域で僕は作ってこられたのか。
何か一つくらいはあってほしい。しかし、あそこまで瞬時に応えるのは至難の業だろう。でも、とにかくトライしてみよう。
そう思い、今日ウォーキングをしながら知識が多そうなプロレスでシミュレーションしてみました。
小谷「和歌山2区、ヒロ斎藤さんです」
中西「『カルガリーハリケーンズ』の職人としても知られ、代名詞は“セントーン”。ブリッジ力生かしたジャーマンの美しさでも知られました。所属ユニットの誰からも頼られる人格者としても名を馳せました」
小谷「続いては島根1区、大熊元司さんです」
中西「大相撲出身の頑強な体躯からの力強い攻め、そしてヘッドバッドを主武器にしたファイトスタイルで独自のポジションを築きました。頭突き一本で、あのスタン・ハンセンを追い込んだ試合はファンの間で語り草になっています」
小谷「青森3区は、トニーセントクレアさんです」
中西「新日本の暗黒時代、キャッチ・アズ・キャッチ・キャンを地で行くクラシカルなレスリングテニックで目の肥えた観客を魅了しました。個人的な話になりますが、小学校の同級生・鈴江くんがトニーセントクレアに似ていて『ホンマにトニーセントクレアにそっくりやん』『枚方の“戦う聖者”やな』と休み時間の度に繰り返していたら、終わりの会で訴えられました」
案外いけた47歳。