ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」“人間だもの”・2023年12月7日
●中西正男の懺悔
先日、ランチで小さな食堂に入りました。
すぐ横の席に、絵に描いたような新入社員のお兄ちゃん。30代と思しき男性社員と定食を食べていました。
聞くともなく会話を聞いていると、関西以外から就職してきた新入りさんに、先輩が関西の流儀を講義されています。
「お好み焼きにご飯つけへんの?逆に、不自然やん。関西やったらありえへんわ」
青い星・地球。数多の生物が息づく中で、最も苛立つ存在・ゴリ押し関西人。 新入りさんの顔が戸惑いに満ちるも、お構いなしに自説を垂れます。
僕が食べていた芝エビと枝豆のかき揚げがあまりにもクリスピーにで、その衣が喉に入ってむせた時にゲームプランは定まりました。
咳払いで会話に介入する。
「やっぱ関西人は、ボケとツッコミできひんかったら失格やからな」
「ウウン!」
「オレ、おもんないなとか思うところある?」
「ウン!」
言語を超えた、ノンバーバル横やり。あくまでも、こちらはかき揚げがクリスピーでむせてるだけ。
ただ、その先輩がなんとなーく勘づいたのか、次第にトーンダウンし「ま、人それぞれやから」と静かに着地しました。
駆逐という選択肢を悔いてはいない。ただ、なんとも、エラいすんまへん…。 ランチ以上の何かを噛みしめ、昼時を締めくくろうとした時に気づきました。
かき揚げ、一つも芝エビ入ってなかったわ。
ま、これくらいでちょうどいいか。
だって、エビより徳が大事なんだもの。
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