ある土地の物語ー中島知久平・ヴォーリズ・レーモンドが見た幻を読んだ感想

この本で取り扱われている、ある土地というのは、現在の国際基督教大学の土地だ。

土地がどのように利用されてきたかを辿り、関わった建築家に主に焦点を当てている。

最初は、戦時中、零細飛行機会社から、財閥と肩を並べるまでに大きな企業に成長した中島飛行機の工場としての側面、起業家の中島知久平の住まいだったところから始まり、戦後、国際基督教大学の敷地となり、現在に至る。

この国際基督教大学は日本とアメリカの多額の寄付によってできたというのだから、驚きだ。

国際基督教大学の主任建築家には、歴史的に見て三人が就任し、それぞれの特色が建物に色濃くでるのだと、知った。

建築家の背景にある、文化を踏まえて建物を見ると、色々なものが見えて面白かった。

普段、何気なく使っている建物も誰かが設計し、建てたものだというのは、わかっていたが、改めて、そこには様々なストーリーがあったのだと実感した。

背景を知るからこそ、見えて来るものがあるのだなぁ。

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