11月にアガベの実生をするにあたって準備したモノ
先日、生まれて初めてアガベの実生を経験しました。ブログ記事やYouTubeを参考にさせて頂きながら実生を進めましたが、はじめて実生をするにあたって準備したモノをまとめておこうと思います。「こうしたらよかったなぁ」とか「これ、いらなかったなぁ」みたいな後日談も付け加えていきます。
■ 育苗用ヒートマット
確実に冬越しが必要になる11月から実生を開始したので、育苗用のヒートマットは必須だろうと思い購入しました。
Amazonで検索してみると似たようなものがたくさん出てきましたが、最高50℃まで設定でき、見た目もスタイリッシュなBRIMのヒートマットを選びました。
■ 育苗トレー
今回播種したのはエボリスピナ20個だったので、アップルウェアーの育苗コンテナ6型を購入。このシリーズの中では最も小さいサイズです。
ただ、たった20個の種子を播種するには大きすぎました…。最も小さいサイズのコンテナとはいえ、かなりスペースを消費します。僕のように省スペースで実生を行うのであれば、プレステラ105を2つくらい使えば十分かと思います。実生の経験が豊富な栽培家さんの中には「10個程度ならプレステラ105」とおっしゃっている方もいました。
50個以上播種するのであれば育苗トレーをおすすめしますが、腰水に使用する殺菌剤の量も増えてしまうので、少量であればプレステラがベターです。
■ 腰水用トレー
アップルウェアーの育苗用コンテナ6型にフィットする腰水用トレーを探したところ、シンデレラフィットするトレーが見つかりました。
ダイソーで販売されている「デスク整理」シリーズのトレーLサイズです。このシリーズはアガベや多肉植物愛好家の中でも有名なようで、Lサイズにはプレステラ105サイズがぴったり6個収まります。また、Sサイズのトレーはプレステラ90や105の腰水トレーとしても使用できます。
ちなみにですが、Seriaではダイソーのデスク整理シリーズと全く同じサイズ展開のトレーが「キッチンオーガナイザー」として販売されています。
育苗トレー6型ならLサイズを、プレステラ105で播種するならSサイズを購入しておくと便利です。
■ 湿度維持用のフタ
播種から発芽を目指すにあたっては、用土の湿度を70〜80%に保つ必要があります。サランラップで密閉すると湿度100%になってしまうので、若干の隙間が開けられ、かつ光を遮らない半透明のフタを探しました。
6型の育苗コンテナに合うサイズとして、ダイソーの冷蔵庫収納トレーを購入しました。
ただ、サランラップにいくつか穴を開けておけばそれで十分なので、わざわざフタを購入する必要はなかったかなと思います。
■ わ用土
アガベの種子を播種するためには、発芽後の根が潜りやすいよう粒が細かな、いわゆる「土」を使う必要があります。一般的なアガベの育成に使用する小粒あるいは中粒の用土は播種に適しません。
とは言え、わざわざ実生のために細粒の赤玉土や鹿沼土を購入するのはもったいないので、今回は種まき用の土を使うことにしました。
⚫︎ 種まき用の土
僕が使用したのは、DCMカーマさんで売られている種まき・挿し木用の土です。同じような用土がプロトリーフやハイポネックスから販売されていますが、中には化学肥料が添加されているものもあり、注意が必要です。
化学肥料が添加された用土はカビの発生を促進するため、実生でアガベを育てるにあたっては無肥料の用土を選ぶ必要があります。どんな用土を使うにせよ、化学肥料が入っていないかどうか確認をしましょう。
⚫︎ 軽石
育苗コンテナにせよプレステラにせよ、細粒の用土はスリットから絶え間なく漏れ出てしまいます。用土を敷く前に軽石を敷いておくことをお勧めします。
⚫︎ バーミキュライトについて
アガベの実生をするにあたっては、発芽後に根がら用土内に潜りやすくなるよう、用土の表面にバーミキュライトを敷く方が多いようです。
僕も購入を考えましたが、かなりの量が余ってしまうため種まき用の土だけで管理することにしました。
発芽した種子はすべてがきれいに伸びて行くわけではないし、発芽してみると隣の個体と距離が近かったりして、少なからず種子を移動させたくなります。移動させる作業は必ず伴うので、バーミキュライトを敷いても敷かなくても、発芽後の手間は同じと言うのが僕の見解です。
■ 殺菌剤
殺菌剤にも様々なものがありますが、実生をするにあたって多くの方がベンレート水和剤を使用しています。ホームセンターでも手軽に購入できることから、僕もベンレートを使用しました。
ベンレート水和剤は1袋0.5gと2.0gのものがありますが、実生の場合は水1ℓに対して0.5gの濃度で使用します。2.0gだと1度に4ℓもの溶液が出来上がってしまうため、購入する際は0.5gを推奨します。
■ 活力剤
活力剤は、播種の下準備として種子を水に浸す際に使用します。活力剤の有無で発芽率が変化するかどうかは意見が別れるところで、劇的な効果があるわけではなく、おまじない程度のようです。
また、初期の腰水管理では活力剤を使用しないため、播種前の下準備のためだけにわざわざ活力剤を購入する必要はないと思います。
僕はたまたま家にメネデールがあったため、おまじないとして使用しました。
■ 温度計
僕のように寒くなる時期に実生をするのであれば、温度計は必須だと思います。発芽に適切な温度は25℃なので、室温を確認しながらヒートマットやエアコンの調節が必要です。
湿度に関してはどちらかと言うと低い方が問題。寒くなるほど室内の湿度は下がりますが、実生では湿度を上げるために蓋やサランラップを載せて管理するため、室内の湿度を計測する意味はあまりないと思います。
コンテナ内に湿度計を入れる方もいるようですが、十分に湿度が保てていればフタやサランラップが曇ったり水滴がついたりするので、それで十分かと思います。
ちなみに僕が使用しているのはダルトンの温湿度計です。
■ スプレーボトル
スプレーボトルは用土の表面に殺菌剤をスプレーするために使用します。入れるのは水ではなく殺菌剤なので、ダイソーやセリアなどで実生専用のものを買っておくほうが良いと思います。
■ さいごに
今回は、室内でアガベを育成する素人が、初めての実生のために準備したものを紹介しました。参考になればと思います。