一口馬主への道 vol.19 ツアー初参加編
京サラ2023年度募集馬見学ツアーは大満足
2024年10月5~6日に開催された「京都サラブレッドクラブ2023年産募集馬見学ツアー」に参加しました。全クラブを通じてこれが初めてのツアー参加でした。
Day1は日高町~静内の育成牧場(加藤ステーブル、ラフメット、高橋ファーム)で2歳馬10頭を見学後、静内のエクリプスホテルで懇親会に参加。Day2は浦河の育成牧場(宮内牧場、吉澤ステーブル、グランデファーム、MAXトレーニングファーム)で20頭の2歳馬を見学後、静内のアロースタッドで種牡馬を見学、という流れでした。
下記の理由で非常に満足度が高いツアーでした。ツアー参加以後、馬や自然に癒され過ぎてギャンブルとしての競馬への興味を失い、馬券を買わなくなるという想定外のメリットもありました。
クラブ代表が進行に慣れており、参加者がストレスを感じないよう配慮
バスの座席を2人分使用でき、長距離のバス移動でも快適
道東の広大な自然を楽しめる、ホテルの食事もおいしい
種牡馬展示を含めて1頭あたりの見学時間が十分長く、距離感も近い
ゲストの育成牧場関係者や血統評論家が帯同し、質問にも対応
育成牧場の現場スタッフとも対話が可能
関係者との会話で日ごろの疑問が解消
クラブ代表やゲストの育成牧場関係者、血統評論家の方々は、言葉をかみ砕いてわかりやすく説明していただき、日ごろのさまざまな疑問が解消しました。なお、下記の回答部分は自身の解釈です。
育成の疑問:京サラの現2歳世代は早期移動(北海道の育成牧場→本州の外厩)からの早期デビューで結果を出しているが、そのために育成牧場ではどの育成プロセスをショートカットしたか?
➡ そもそもショートカットしていない。早期移動のために育成牧場で馴致後の育成をいそいそとやったわけでははなく、従前に育成牧場で後半に行っていた育成プロセスを本州の外厩で行ったイメージである。従って早期移動の代償のようなものも存在しない。
育成の疑問:坂路はフラットコースよりも大事か?
➡ 坂路よりもフラットコースで体重のある上手い騎乗者が乗って鍛えた方が十分な負荷がかかる。坂路は騎乗者を選ばないメリットはあるが、やりすぎると頭の位置が高い走法になりうる。
育成の疑問:サマーセール出身馬に関して、日本のピンフッカーは早期に調教を課しているか?
➡ 基本的に時計を出すような調教はやっていない。一部の馬についてはセールでよく見えるようにきれいに歩かせたり、見栄えがよくなるように施されている可能性はある。
馬体の疑問:この時期にトモが大きい馬同士を比較して、トモが筋肉で割れている馬とふっくら丸い馬はどちらがよいか?
➡ どちらでもよい。この時期に気にすべきことは、将来的なトモの容量がどれだけ大きくなりそうかという点である。
馬体の疑問:この時期の前脚の可動域の広さを評価する意味はあるか?
➡ 意味はあるが、後肢の可動域、双方の組み合わせ、回転の速さなどを総合的にみる必要があり、非常に複雑難解である。
血統の疑問:ビッグアーサー産駒にスプリンターとしての活躍を期待する場合、母馬の適性距離は短い方と長い方のどちらがよいか?
➡ 母馬の適性距離はスプリントより長い方がよいと考える。例えばカナロア×バクシンオーの血統から活躍馬が出ているものの、イメージほど快速馬がたくさん出ているかは疑問である。
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