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NBAスターの祭典の裏側で行われるスポーツビジネスの祭典2020 (前編・メンバー紹介)
シカゴで行われたNBAオールスターウィークエンドは、今年もテックサミットで幕を開けました。トップアスリートとスポーツビジネス界のキーパーソンをパネリストに迎え、リーグ招待者のみが参加できる計500名が集結する本イベントについて、かいつまんで記録に残したいと思います。まずは登壇メンバーから。ちなみに昨年の内容は簡単にですが以下の通り。
▼スーパースターアスリート(現役・引退選手)
現役は若手ドンチッチや選手会長のクリス・ポール、WNBAのスーパースター2名。引退組は、グラント・ヒルやマジック・ジョンソンのようにバリバリビジネス界に出たり球団経営に携わっている人たちが中心でした(チャールズ・バークレーは火薬的なキャラ)。
Rising Star Gamesにも出場したドンチッチは、朝のチーム練習に出ないでこちらに参加するぐらいだったので、このサミットが如何に高い位置付けが良く分かるかと思います。日本のオールスター直前に選手呼んでパネルディスカッションやることは想像すらできません。
・Chris Paul, NBA All-Star Guard, Oklahoma City Thunder; President, National Basketball Players Association (現役)
・Luka Dončić, NBA All-Star Guard, Dallas Mavericks (現役)
・Sue Bird, WNBA Player, Seattle Storm (現役)
・Candace Parker, WNBA Player, Los Angeles Sparks; Basketball Analyst, WarnerMedia/TNT (現役)
・Grant Hill, Basketball Analyst, WarnerMedia/TNT; Vice Chairman, Atlanta Hawks
・Earvin “Magic” Johnson, Chairman & CEO, Magic Johnson Enterprises
・Charles Barkley, Analyst, WarnerMedia/TNT
・Baron Davis, Founder & CEO, Business Inside the Game (BIG) & Sports & Lifestyle in Culture (SLiC)
▼個性的な球団オーナー陣
昨年から大きくメンバーに変更なく、キューバンやラナディブといった物議を醸しだす名物オーナー達が登壇しました。アリババ副会長のジョーサイや、弊社創業者のマイケル・ルービン(共同オーナー)も昨年に引き続き登場。ビジネスマンとして成功してきた人ばかりなのですが、とにかくみんな強烈な個性が良く出ていてガンガン意見が違う人にぶつかっていました。
・Mark Cuban, Chairman, AXS TV; Owner, Dallas Mavericks
・Vivek Ranadivé, Owner, Chairman & CEO, Sacramento Kings
・James L. Dolan, Executive Chairman & Chief Executive Officer, The Madison Square Garden Company; Executive Chairman, MSG Networks (NY Knicks)
・Joe Tsai, Co-Founder & Executive VC, Alibaba Group; Owner, Brooklyn Nets & New York Liberty
・Stephen Pagliuca, Co-Owner & Managing General Partner, Boston Celtics; Co-Chairman, Bain Capital
・Ted Leonsis, Founder & CEO, Monumental Sports & Entertainment (Washington Wizards)
・Michael Rubin, Founder & Executive Chairman, Fanatics; Partner, Philadelphia 76ers & New Jersey Devils; (弊社創業者)
▼テック&メディア企業経営者
スポーツ業界においても、GAFAのプレゼンスがどんどん大きくなっていることを感じさせるメンバーです。今回Bytedanceからも登壇者が出ていたのですが、前後のセッション含めてTikTokの名前が度々出てきていて、凄まじい勢いを感じました。
・Andy Jassy, CEO, Amazon Web Services (キーノートスピーカー)
・Marie Donoghue, VP, Global Sports Video, Amazon
・Marne Levine, VP, Global Partnerships, Business & Corporate Development, Facebook
・Neal Mohan, Chief Product Officer, YouTube
・Zhen Liu, SVP, Corporate Development, Bytedance
・Alicia Tillman, CMO, SAP
・Tony Goncalves, CEO, Otter Media
・Strauss Zelnick, CEO & Chairman, Take-Two Interactive Software, Inc.
・Steve Stoute, Founder & CEO, United Masters + Translation
・Jimmy Pitaro, President, ESPN; Co-Chairman, Disney Media Networks
・Jeff Zucker, Chairman, WarnerMedia News & Sports; President, CNN
▼その他(スポーツ関係者または経済界リーダー)
ワッサーマンは言わずとしれた大手スポーツマーケティングエージェントのCEO兼2028LA五輪組織委員会のプレジデント(45歳!東京五輪との差…)。メロディーホブソンは、"Don't Be Color Blind. Be Color Brave"という人種問題に目を背けるのではなく、積極的に向き合いましょうというTEDトークが有名な黒人投資家です。今回パネルでの言葉のチョイスが良く惹きつけられたのでTED見ましたが、ファクトベースながらも心に響くプレゼンでした。
・Casey Wasserman, Chairman & CEO, WASSERMAN
・Mellody Hobson, Co-CEO & President, Ariel Investments
・Paul E. Jacobs, Vice Chairman & Alternate Governor, Sacramento Kings; Chairman & CEO, XCOM Labs, Inc.
▼司会&プロモデレーター陣
最後に司会・モデレーター陣です。CNNのプロキャスター2人、スポーツキャスター2人、Fortune編集長という万全の布陣。そしてコメディアンのビル・マレーはオープニングの時にサプライズで登場してそのまま司会アシスタントを務めました。
特にモデレーター陣を見ていて素晴らしいなと感じたのは、所謂今回のパネリスト達のような業界の「偉い人」に対して、全く遠慮なく切り込んでいけるところです。敬語要素の少ない英語であるということも要因でしょうが、それよりもメディアが重要なスポーツ業界におけるパートナーとして尊重されていて、真摯にそれに応えようという姿勢があるように感じました。
・Wolf Blitzer, Lead Political Anchor, The Situation Room with Wolf Blitzer, CNN
・John King, Chief National Correspondent; Anchor, Inside Politics, CNN
・Ernie Johnson, Studio Host, WarnerMedia/TNT
・Adam Lashinsky, Executive Editor, FORTUNE
・Ahmad Rashad, Host, NBA TV
・Bill Murray, Actor, Comedian, Filmmaker, and Writer (Wikipediaより)
▼議論の行方は…
ということで、簡単にではありますがメンバーの紹介でした。今年はメディアについてのセッションが中心となりました。次回は、その内容の中から印象に残った議論やファクトを中心に共有したいと思います。
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