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「戦略人事」が良くわかる本のご紹介
今は戦略人事だよ。せ・ん・りゃ・く人事!なんとなくは分かるけども、戦略人事って何ですか?を説明しろと言われたら自信がない。
そんな時ふと目に入った「経営者のための『戦略人事』入門 古田勝久 (著」という本。
分量も適切で簡潔にまとまり、凄く読みやすかったです。
私の備忘録になりますが、戦略人事って何なの?という方に、少しでもお役に立てばなと思います。
人事はアップデートする必要がある
人事は以下3パターンに当てはまるとの事。
①ルーチン人事
定型的ルーチン業務や労務トラブル対応を中心
→ここやってる人非常に多くないですか?
②インフラ人事
既存事業・業績を維持するためのインフラ(制度・仕組みなど)の整備、運営
③戦略人事
競合他社との差別化や競争優位性を発揮するための人事施策→ここが大事!
・これからは「業績をつくる人事」へアップデートする必要ある。
・つまり、戦略人事とは「経営戦略の目標を達成するための人事戦略」のこと。
戦略人事と人事戦略の違いは何か?
●戦略人事
人材という経営資源をどうマネジメントして事業戦略の達成をサポートしていくか。
例)
てん新しい時代に対応した新たな事業戦略を達成するために優秀なSEが新たに5名必要であり、そのための組織・体制の整備、人材の確保を行う
●人事戦略
採用や教育、労務管理のオペレーションなどの人事業務において何をするか
例)
新卒採用において優秀な学生を採用するために「〇〇ナビ」のような大手広告への出稿をDRPに変更する。
給与計算業務を効率的に行うために、アウトソースをしたり、システムの導入を行う。
結論、業績にコミットしているかどうかの違い。
人事の4つの役割
デイビッド・ウルリッチ教授の著書「MBAの人材戦略」で提唱されている。
①戦略のパートナー・・事業戦略に合致するように、人事の戦略や組織設計を行う機能
②管理のエキスパート・・法的リスクを最小限にし、業務の効率性を高める機能
③従業員のチャンピオン・・従業員一人一人の声を聴き、従業員の意欲を高めるために、人事の戦略や組織設計を行う機能
④変革のエージェント・・経営理念、バリュー、行動規範に合致するような人事の戦略や組織設計を行う機能
採用
・競争優位性を強化するための採用(攻め)に加え、既存の組織構成を維持するための採用(守り)もある
・新卒採用が「攻めの採用」になっているか、戦略と整合性がとれているか、再点検すべき
これまでの日本型組織
「直接雇用」で強い同質性を求めるため、情報漏洩を防ぐために「副業を禁止」して「フルタイム」で働き、「毎日出勤して出社できること」「将来的な転勤が可能であること」など企業側の都合ばかりで労働条件が規定されている。→そもそもこれらのすべての条件が当てはまる人材なんてほとんどいないよ。
育成
・採用が未来の社員への投資だとすれば、人材育成は既存の社員への投資である。
・この会社で働いてよかったと思ってもらえることが大事
→円満退社→アルムナイにもつながる
・戦略リーダーの重要性
リーダー・・・先導者
マネジャー・・管理者→オペレーションマネジャー(QCサークル活動、5S運動)
・望ましいのは、戦略リーダー的要素とマネジャー的要素を兼ねそろえたバランス型戦略リーダー
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・競争力の源泉は人材である→GEが公言
評価・処遇
・GEはPD(パフォーマンス・デベロップメント)と呼ぶ新たな評価システムを導入
─ ノーレーティング、タッチポイント(上司との1on1)を通じた日常での都度評価 →グローバル企業が導入
以上、簡単にまとめてみました。
最後までご一読いただきありがとうございました!