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レトロポップカメラ入門 第五話 フィルムカメラ後期に出た「誠実」なコンパクトカメラ Konica Lexio70


 「レトロポップカメラ入門」第五話!
 前回とは打って変わって、今回はとっても新しいカメラをご紹介します!

使い込んでてダメージ多くてすみません。

 Konica Lexio70です!

 「とっても新しい」と書きましたが、フィルムカメラとしては、ということでこれで2000年です。22年も前ですね…。
 そして、タイトルを「誠実なコンパクトカメラ」とさせていただきましたが、これには理由があります。
 このカメラが発売された2000年以降もフィルムカメラは発売されているのですが、もうデジタルカメラがどんどんメインになっていく中で(ケータイにもすでにカメラが付いていた中で)特にコンパクトフィルムカメラは新しいものが発売されても「今までのコンパクトフィルムカメラをコストダウンして作ったもの」が中心になっていくのです…。
 もちろん同時期に他のメーカーさんもちゃんとしたフィルムコンパクトを発売しましたが、ほんとこの2000年が分水嶺で、どんどん「より良いものを」ではなく、「簡便化してコストダウン」という方向にさらに向かっていくイメージですね…。
 とはいえ、もちろんこの後にもイレギュラー的に興味深いフィルムカメラがポツポツと発売されたりもしますが(そのほとんどがFUJIFILMさん。これは改めて紹介したいですね)結構高級なラインに分類されてしまったり、ちょっとレトロポップというには新しすぎるかな、ということで今回はこちらを紹介させていただきます。

 では、どのあたりにその「誠実さ」があるのか?さらにこのカメラを購入する上での注意点、安く手に入れるコツなど、色々解説していきます!

 それでは参りましょう!

軽量、コンパクトと「高品位」の両立

 まずはこの大きさですね。

閉じた状態

 比較対象がないのでわかりにくいと思いますが、とにかく小さくて軽い、そして「フラット」!ここがポイントです!

上から見た状態。カバー閉じてもすごくフラットですよね。

 そのフラットさと高級感に大きく寄与しているのがこの「スライドカバー」です。

UPにするとさらにダメージが分かりますね
実はこれが後ほどのお話に関係してきます。

 ここにアルミを使うことで、品位が出ていますし(僕のは使い込み過ぎてダメージが大きすぎますが…)レンズも守られ、「スイッチを入れる」という行為なく、スライドしたら電源が入る、という色々な意味でこのカメラの「キモ」の部分だと思います。
 他にも小さくて可愛いカメラももちろんあるんですが、ちょっと凹凸があってあまり小さく見えなかったり、少し高級感が欠けたりしているのですが、この「アルミ」を使った「品」は他の軽量コンパクト系のカメラにはないものだと思います。
 そしてこの「フラット」さがコートのポケットに入れたりしたときに邪魔にならないんですね。レンズも守られているわけですし。これも大きいです。
 ちなみに「BLACK Edition」も発売されていますが、こちらは特にアルミ素材と黒の雰囲気が最高にかっこいいですね。これは僕も一台欲しいです。

WEB上にあった画像です

 とにかく持っていて邪魔じゃなく、ポケットから出した時にも恥ずかしくない感じ。これがありそうでなかなかないんです!
 ライカとかが、グッチとかヴィトンみたいなハイブランドの鞄のイメージだとすると、POTERの鞄みたいな「使い勝手も良く、かつ十分にオシャレなバランスのいい鞄」に近い感じのフィルムコンパクトですね。(特にBLACK EditionはPOTERのイメージに近いかも。)

明るいレンズ


 この時代のこうしたズームコンパクトはとにかくレンズが暗い(カメラ初心者の方にご説明すると、あんまりボケが出ない、フラッシュ焚かないと撮れないシチュエーションが多い、とかかな)ものが多く、28mmでF3.4というスペックはかなり素晴らしいのです!

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