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レトロポップカメラ入門 第七話 フィルム高騰時代の「最適解」! ハーフカメラの「王様」KONICA AUTOREX P


 レトロポップカメラ入門、第七話になります。
 正直に申し上げますが、前回「フィルムカメラの価格高騰について語る時、僕たちの語ること」という記事をアップしましたが、あれからこの「レトロポップカメラ入門」の意義を色々考えました。
「フィルムカメラを気軽に、楽しんで欲しい。安価に楽しめるフィルムカメラがたくさんある」ということをお伝えできれば、と始めた連載でしたが、フィルムそのものの価格がここまで上がってしまうと「気軽に」というより「一枚一枚、丁寧に」みたいな撮影スタイルの方がよりマッチしてくるし、でも、それでハードル上がるようなカメラをここで取り上げるのはちょっと違うし…と少し立ち止まりました。
 自分自身の「フィルム写真」との向き合い方も同時に考えていて、やっぱり8x10が自分の中心にあるので、よりそこに向き合っていく、という自然になって行った時に「気軽に撮る35mmフィルム」とは少し距離が出来ている感じがしていました。
 とは言いつつ「それならハーフだ!」と前回の記事でも書いた通り、なんだかんだで色々なハーフカメラで相当数のシャッターは切っておりました。で、僕は基本、ある程度「撮影済みフィルム」が溜まってからまとめてネットでフィルムを現像+データ化に出すんですが、ハーフカメラを何台も使ってるとフィルムが溜まるのも倍かかるんですよね(笑)それでこの連載の原稿が遅れたところもあります。というかそれが原因のほとんどです(笑)
 で、今回、ようやく現像に出して、何台かのカメラの上がりを見た時に「こいつはすごい!」と驚いたのがこの「AUTOREX  P」だったのです!

どっしりとした感じが「王様」の風格です。


 それでこの「ハーフカメラの王様」というサブタイトルになりました。
 個人的に「OLYMPUS  PEN F」シリーズは「ハーフカメラの女王」って感じがします。

柔らかな曲線美と花文字の「F」。まさに「女王」です。

 意外に知っている人が少ないこのAUTOREX P。これを機会にぜひ知ってもらいたいです!
 そして一般的に言われてしまっているこのカメラに対する「勘違い」を知ってもらいたい!
 そして兎にも角にも、まずその「ハーフらしさ」と「一眼レフらしさ」が同居した写りが唯一無二なんです!

ハーフっぽくて、一眼レフらしさもあるカットが撮れるんです!

 そして強くお伝えしたいのは、このカメラでしか体験できない「楽しさ」がある、ということ。
 それではじっくりお話していきます。

 みんなこのカメラを勘違いしている


 とにかくこれをまず絶対に説明しておきたいんです。
 このカメラが発売されたのは1966年。今から60年近く前です。
 そしてその前年の1965年に「AUTOREX」というカメラが先に出ています。こちらは露出計を内蔵した一眼レフカメラで、この初代AUTOREXから露出計機能を省いたものがAUTOREX  Pになります。
 で!
 Google検索とかすると上位に来る、ブログなどのほとんどが「AUTOREXから露出計を省いた廉価版」とか「普及版」と書かれているのですが、僕が調べたり、当時を知る人からの話を総合する限り「廉価版」「普及版」という表現はおそらく間違いです。
 まずこのカメラ、何故「P」と付くのか?

しっかりとボディに刻印されています。

 これ実は「プロフェッショナル」のPと言われているんです!

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