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自由を手にしたい
最近思うことがあります。人生って自由だな、と。そう思うようになるまでにはなかなか時間がかかりましたけれども。
さて、自由と一口に言っても、いろいろな自由があります。対義語を考えてみると良いかもしれません。自由の対義語はなんでしょうか?
自由↔義務
自由↔禁止
自由↔束縛
自由↔閉塞
…
大きく分けると、
「何かに束縛されることなく解き放たれている状態」
という意味の自由と、
「自分のしたいことをすることができる状態」
という意味の自由があると思います。
禁止、束縛はこの世を生きていくときに、必ず何かしらの意味でされています。
暴力はいけない
盗みはいけない
未成年はお酒を飲んではならない
制限速度は守れ
…等の法律的なこと。
挨拶を無視するな
予定通りの時間に間に合うようにしろ
不必要に大声を出すな
所定の形式を守って文書を作れ
…等の、モラルや慣習的なこと。
これらがどうしようもなく自分の身にとって重く、それに従うことが人生の苦痛であるなら、残念ながら自由は手に入りません。しかし、これを当たり前のこととして受け入れる、もしくは自分が自分に束縛として課しているだけで、社会的な束縛ではないとして解放される、のどちらかを選ぶことができさえすれば、たちまちに自由は自分のものになります。
私は昨年から、小さい旅行を多くするようになりました。その理由の一つは、それができるだけの経済的な余裕ができてきたこと。そしてもう一つは、それをすることが割合に簡単だったということがわかってきたこと、です。
経済的な余裕は「自分のしたいことができる状態」の最たる例ですね。ふた月に一度3万円くらいを使う余裕がある・・・というような些細なことでも、その中で自分のしたいことが見つかれば、たちまち「自分のしたいことができる状態」になることができます。
一方で、旅行慣れすることにより、「何かに束縛されることなく解き放たれた状態」になることにもなっています。例えば、ホテルを取るとか車を借りるとか、そういう時に当日その場で決めてしまえばよい、という発想になりました。それが実現可能とわかった時、あえて面倒な予約をしなくても良い、すなわち時間が空いたときにすぐに思い立って旅行に行ってよい、という意味で束縛から解放されていました。
こうして心の赴くままに車を地平線に向かって走らせ続けているとき、ああ自由だな、と感じるわけです。
そうした自由を感じたとき、さらに自由を感じるためには、一切違反を犯さないというのはとても大切だと感じました。
70km/h制限なら絶対に70km/hを超えない。
フランスでは、法定速度は市街地50km/h、一般道90km/h、高速道路130km/hです。市街地で50km/hは少々遅く感じることもありますが、一般道90km/hはかなり速いです。そのかわり違反にも非常に厳しいです。一度70km/h制限の道で72km/hとして罰金を取られてしまいました。
罰金を取られて間もなくは、速度計に気を取られて、なかなか自由が制限された、と感じるようになっていたのですが、逆に絶対に違反をしないように走ると決めると、だんだんと自由を感じはじめてきました。
まず一つは、その速度感に慣れることで、余計な考え事をしなくて良くなった、ということがあります。走行車線を法定速度の5km/h下くらいで走れば、追い抜きたい車は追い抜いてくれますし、ゆったりと走ることができて他の車にも迷惑をかけず、自分が捕まる心配もなくなり心に余裕ができます。同乗者にも余計な心配をかけることがなくなります。
速度制限を厳密に守るという自分に課した束縛が逆に自分を束縛から解き放つ自由に変わっていた、というのは本当に面白いことだと思います。
そのようにして適度な束縛は自分をより自由にする、ということがわかってきました。そうすると、社会のルールはだんだんと自由を得るためにうまくできている、ということもわかってきました。
もし、自分が自由だと感じていないのなら、おそらく不要な束縛を自分に無意識に課しているか、社会が自分に課している束縛を逸脱してしまっていて、そのために外部からの束縛あるいは圧力がより強くなってしまっているか、のどちらかではないかと思います。
さて、最後に「自分がしたいことをできる状態」になるために必要なことをもう一つ付け加えておきます。
インスピレーションです。
もしかしてこんなことができるのではないか?というインスピレーションを持つこと、そしてこれが豊かになると、どんどん自由を感じ始めます。もしかしてこんなこと可能なのではないか?と思って調べてみると大体可能になるように世の中ができているのが面白いです。
最近ではキッチンはレンタルできるのではないか?と思ってキッチンをレンタルして料理をしてみた、ということに自由を感じました。
インスピレーションを持ち、法規を守り、実現する。
これを何度も繰り返せるようになってきて、ああ、私の人生は自由だなあ、と感じることができるようになってきました。
冒頭の写真 Parc Naturel Régional de la Haute Vallée de Chevreuseの平原
本文一枚目の写真 バイクに乗って訪れたランブイエ城の庭園
本文二枚目の写真 塩の名産地、ゲランドの塩田の夕方
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