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補助金の獲得ノウハウ

Century Holdingsは2021年2月4日に設立し、約1年3ヶ月経ちましたが、主にやってきたことは資金調達です。特に自分が経営革新等支援機関であることもあり、補助金の獲得ということに力を入れてやってきました。まず2021年9月に小規模事業者持続化補助金で100万円の補助金を獲得することができ、この資金を元手にロゴ、HPの作成、Google広告等様々なことにお金を使うことができました。

次に2022年1月に第8次ものづくり補助金も採択され、1000万円の補助金を獲得しました。このお金を元にシステムを構築しようと思っており、現在皆様のご協力を頂きながら事業を推進しております。
ものづくり補助金の第8次採択結果はこちら。上部QRコードの一般型採択者一覧のP13にCentury Holdingsの名前があります。
https://drive.google.com/file/d/1VcSmvi1JmipY6kDnsZUj0q4TicbmGU5q/view?usp=sharing

その後、3月には東京都創業助成金も獲得し、人件費等で300万円補助金を獲得できました。本当に補助金で資金調達をした1年でした。
スタートアップ時の共通の悩みは、「お金がない」「販路がない」「顧客がない」の「3ない」だと思いますが、こちらを強力にバックアップしてくれるのが補助金だと実感しました。
スタートアップで自己資金がない場合、クラウドファンディングやベンチャーキャピタルから資金調達することを考えますが、株式が取られてしまうためせっかく独立したのに、雇われ社長に戻ってしまいます。独立した際の最大のメリットは誰にも文句を言われない「自由」だと私は思っております。その自由を手放すことほど空しいものはありません。「自由」を維持した上でお金を調達する手段として、「借入」「補助金」があります。
個人事業主の方、中小企業オーナーの方はぜひご検討頂ければ幸いです。

<0.事前準備。補助金とは?>

さて補助金と給付金は似て全く異なるものですので、まずはそこから押さえましょう。

●給付金:要件さえ適合すれば必ずもらえるもの。今回の事業復活支援金、2020年の持続化給付金、家賃給付金等は要件に合致していれば、申請すれば必ずもらえます。また、お金を使う必要がないのが特徴です。

●補助金:要件に適合した上で、審査があるもの。審査に通ると採択となる。今回取り上げるものづくり補助金等が該当します。必ず採択されるわけではないこと、お金を先に用意して使った上で使った費用の1/2or2/3が後から支給されることが給付金と大きく異なる点です。

補助金のメインなものは以下をご参照ください。
https://drive.google.com/file/d/1kRI-YpRCY2XzimMzqIqEEKrOjR8gWq_c/view?usp=sharing

上記定義から分かる通り、給付金は漏れなく情報をチェックして、申請できるものがあれば漏れなく申請をするということが必要なことです。
一方、補助金は審査があるため、採択を勝ち取る必要があります。そして、この採択にはテクニックがあります。この1年補助金を獲得して分かったことは、補助金の申請は学校のテストと似ており、どこに点が振られているかを理解し、いかに合格点を取るかが採択への近道だと思ったことです。大学入試対策における予備校で教えるテクニックだと思って頂ければ一番分かりやすいかと思います。そのため、大学入試と比較しながら、補助金が採択されるテクニックを今回書いてみたいと思います。

<1.合格しやすい大学を選ぶ=採択されやすい補助金を選ぶ>

大学入試の場合、大学のランク等があります。そして合格率があります。補助金も同じで、各補助金でもらえる額が異なり、それぞれに予算が組まれているため、採択率があります。各補助金の予算が異なるため、各補助金の採択率が異なります。
大学入試の場合は大学のブランドというものがあるため難関大学にトライしますが、もし大卒という学位だけ取りたいと考えた場合、皆様はどうしますか?当然合格率の高い大学を受験すると思います。
補助金はもらえる額は異なりますが、もらえるものはお金という共通のものです。そのため、合格率の高い補助金を選択しトライすることがまず最初となります。
下記ものづくり補助金の採択率を見て頂くと6割です。5人中3人が通り、1000万円もらえるのです。また現在のものづくり補助金一般型には通常枠と新特別枠という2つのルートがありますが、新特別枠の方が採択率が高いです。

新特別枠採択率=65.8%(採択者数1178+新特別枠申請から通常枠294)/ 応募者数2,237
通常枠採択率=54.5% (採択者1,281/応募者数2,347) 

https://drive.google.com/file/d/1VcSmvi1JmipY6kDnsZUj0q4TicbmGU5q/view?usp=sharing

私は今回新特別枠で応募し、採択となっております。通常枠だと新特別枠より10%以上も採択率が落ちるため、不採択だったかもしれません。補助金はALL or Nothingの世界ですので、いかに採択を取るかが勝負です。同じ申請書でも、採択率次第で合否が決まってしまうといっても過言ではありません。まずは合格率の高い補助金を探すのが第一です。

<2.テストの合格点及び点数配分を知る=補助金の合格点及び点数配分を知る>

受験する大学を決めたら次にやることは、その大学の過去問を見て、何点ぐらいで合格しているのか=合格点を知ること、そして、各問題の点数配分を知ることです。テストは100点を取る必要はありません。合格点を取ればいいのです。そう考えると捨て問と拾わなければならない問題を予め特定しておき、テストの際に素早く判断し、捨て問を捨て、確実に取れる問題で合格点をとることが、合格への近道となります。

(テストの点の取り方で小学校から教育してしまっているために、日本人はとかく難問を避けたがる傾向があり、社会人になった際に弊害が出ていると思っております。すなわち、経営における難問は見ないふりをし、解決できるものだけやるというスタンスを生んでいます。結果、経営における最重要かつ難問だけが残り、企業の成長を阻害していると思っています。テストのテクニックが身に沁みついているのが、日本の教育の根深い問題だと思っておりますが、ここでは蓋をしておきます(笑))

補助金も合格点及び点数配分があります。補助金によって異なりますが、だいたいの目安は以下の通りです。

●補助金の合格点は70点
●満点は100点ではなく、115~120点。審査項目で100点、加点項目で15~20点
●審査項目及び加点項目は公募要領に記載されている。

今回のものづくり補助金第8次公募における審査項目及び加点項目は公募要領P22、23に記載されており、意訳すると以下の通りです。点数は書いていませんが、経営革新等支援機関推進協議会の推定値は以下の通りです。

●技術面(40点)
ガイドライン、指針に沿った取組であるか?
課題が明確になっているか?達成度の考え方が明確か?
課題の解決方法が明確かつ妥当であり、優位性が見込まれるか?
補助事業実施のための技術的能力があるか?

●事業化面(30点)
事業を実施するのに十分なお金があるか?
市場ニーズ、市場規模等が明確か?
他社と比較して優位性があり、スケジュール、方法が妥当か?
費用対効果が高いか?

●政策面(20点)
地域経済の復興に役立つか?
ニッチ分野において差別化できるか?
DX、CO2ネットゼロ等政府の方針に沿うものか?
ウィズコロナに対応した投資か?

●加点項目(20点)
経営革新等計画を入手している
創業5年以内である
事業継続力強化計画を取得している
賃上げすること

●減点項目
過去3年間に、ものづくり補助金を受けていること

●審査員による裁量(10点)

<3.どこで点を取るかを決める=加点項目を事前に取る>

受験であれば合格点と点数配分が分かれば、合格点が取れる箇所を探し、そこを重点的に勉強するとともに、確実に点を取るようにします。合格点+10点ぐらい確実に取れるようになれば、ほぼ合格できるでしょう。

補助金も各項目ごとに点数が振られているので、10ページという指定の範囲内で、うまく上記の内容を分かりやすく織り込むかが申請書におけるテクニックなのです。こちらは経営革新等推進協議会等がフォーマット等を作っておりますし、私も実際に添削を受けて、指摘箇所を修正して提出しました。

また、申請書外で加点項目が20点あります。実はこの加点項目を事前に取っておくことが補助金採択の基本であり、重要なノウハウとなります。
今回ものづくり補助金に申請すると決めた2021年9月最初にやったことは、事業継続力強化計画を取得したことです。これを申請時点の2021年11月までに認定を取得すると単純計算で5点上がります。Century Holdingsは創業5年以内でありますし、賃上げもする予定なので、結果加点項目で15点もらえた推定です。70点のうち15点が申請書外で加点されるのは非常に大きいです。

<4.諦めずに何度もやる=何度も申し込む>

大学入試も何度も受ければ志望校に合格する確率は高まります。これは試験問題の傾向が分かるからです。
補助金も何度も受けると採択率は高まります。実は上記配点にあるように、審査員による裁量点が10点あります。審査員はものづくり補助金であれば4人が同じ申請書を見て、この配点を決めます。よって、見る審査員が変わればこの点数が変わるのです。運悪く厳しい審査員に当たって不採択になっても、同じ申請書で再度申請して審査員と合格率次第で採択になるケースがあるのです。
私も小規模事業者持続化補助金、ものづくり補助金共に2度目のトライで採択となりました。1度目はやはりやり方が分からないため、1発合格は難しいです。1回目でダメだった点を修正し、2回目で採択というのが現実路線かなと思います。
大学入試と異なる点は1年間に4回も申請のチャンスがある点です。4回受けても1年で終わります。入試よりも繰り返す価値は高いと思っております。

上記テクニック等は実際に私がこの1年実際に補助金の申請をし、採択を得る中で実感したものとなります。細かいテクニックはありますが、補助金は計画的に進めていけばかなりの高確率で取れるものだと確信しております。
個人事業主、中小企業で、お金が欲しいと思った方は、ぜひ補助金という方法もあるというのを認識して頂ければ幸いです。また、補助金の申請を支援することもできますので、ご相談頂ければ幸いです。


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