名言に学ぶ投資の奥義
「投資にフリーランチはない」は心すべき格言です。証券市場は株式などハイリスクの商品の収益率は高く、国債など低リスクの商品は収益率が低いハイリスクハイリターンの世界です。つまり高収益を望むにはリスクという厄介者と付き合わざるを得ません。もしリスクがないのに高収益だと謡うものがあれば疑うべきです。
米証券取引委員会(SEC)のHPは「株式投資は三振の多いホームランバッターです」と国民に呼びかけます。大型優良株へ投資した場合でも3年に1年ぐらいはマイナスを覚悟する必要があります。つまり長期投資に徹すれば、株式市場の高い収益を獲得できると考えられます。そのため証券投資は長期投資が原則となります。短期的な売買で利益を稼ぐデイトレーダーは長続きが難しいことが立証されています。
「卵を一つのカゴに盛るな」も古くからの格言です。投資の世界も同様に、株式、債券、国内投信、外国投信など複数の資産クラスに分散投資をすればリスクの軽減が可能となり、大損が発生する可能性は低くなります。
「過去のパフォーマンスは将来を保証しない」ことも傾聴すべき先人の格言です。過去の成績を根拠にした投信選びは危ういと SEC のHPは訴えています。
伝説の経済学者ポール・サミュエルソン氏は「投資の道は油絵の絵の具が乾くのを待つのや、植物が育つのをただ見守るような、刺激がない退屈なものだ」と述べています。
先日1資産運用同好会のリアル勉強会があり、ブロックチェーンの勉強をしました。NFT等新しい技術もありますが、最初に指摘したのがコアサテライト戦略で、まずはコアの部分=インデックスの長期投資を確実にやることを強くお話されていました。これも上記格言に整合するものであり、納得した次第です。
株式投資はリスクが当然ありますが、先人の経験よりリスクを減らすことができる【投資】です。一方、ビットコイン等は新しい投資であり、まだまだ【投機】の域を出ないと思います。株式をインデックス、長期で運用するのをコアとしつつ、遊びとしてビットコインやFX等をサテライトの部分でやるのは非常に合理的な戦略だと思いました。