スマホ画面から目をそらすと、世界の現象が面白くかんじられる。
大学構内にて。ぼくが見る人みんな、歩きスマホをしている。みんな画面を向いて、あるいている。
スマホ画面は自分がほしい世界を指だけで連れてこれるので、ラク。「暇つぶししたい」という欲望を、すぐさまにみたせる。
さて、ぼくも歩きスマホをしてしまう。
もうね、Twitterにおかされてます。Twitterって、超効果的に、そして超有益な、情報が入ってくる。しかも、画面をスルスルと指ではじくだけで情報が手にはいるのだ。もう、とってもラクにスキマ時間をみたせる。
だが、ぼくたちは歩きスマホによって、重大なことを逃しているのだ。
世界。鳥のさえずり。オタマジャクシの大群。人の流れ。
スマホ画面を超えた世界―インターネット上―では、いつでもどこでも手軽に見られるがゆえに、べつに「今」みる必要なんてないのだ。
だが、ぼくたちが今いるこの、時空間でおこる、現象。これはもう、二度と観察しえない。すべての事物は変化し、位置も変わるからだ。
僕たちが「今」いる時空間における現象ほど、美しく、はかないものは、ない。
外では、できるかぎり、感覚器官を総動員して歩こう。
すべてが、肉体に、精神に、混ざりあわさる。ぼくたちは、一体化する。
なんか、スピリチュアルな感じになってしまった。