#11 なんと詐欺師の会社だった
保険会社で金融庁の本当に厳しい法律と管理を経験した僕でしたが、このような投資商品を扱う会社の、しかも立ち上げに関わるという経験はもちろん初めてです。
♀社長と♂専務と自分の3人で始まったこれからスタートする会社。
会社の所在地は東京証券取引所のある兜町からほど近い投資会社もたくさんある茅場町。
やっぱり投資系は茅場町だよな～なんて思ってました。
テストの意味もあってFXの運用はスタート。
自分自身でも10万円を入金。運用開始。
毎日運用益のメールが届くようになったのでした。
まだ準備段階ということで自分の近しい方のみ縁故募集という形で運用開始。
当然契約書もまだ正式なものではなく、右側に重要事項説明が記載され、
左側に申し込みを書く欄のあるB4の複写のペラ紙。
会社はまだ金融庁のライセンスを持っていないものの、現在申請中だという。
自分が所属した会社は顧客募集の代理店であり、運用している大元の会社は金融二種のライセンスを持っていると聞いていました。
では営業をやる自分の金融ライセンスは？
説明では会社がライセンスを取得してからになるのだそうな。
今考えるとまだまだ自分の認識が甘かった。
この段階でおかしいと気が付かなければいけなかった。
しかし「立ち上げ」という言葉に、今はまだ準備段階なんだなと特に疑うことをしなかった自分を反省しています。
そうとも知らず9月末に営業をスタートし、1ヶ月のうちになかなかの人数と額の営業に成功。
順調なスタートに思えたそんなある日、
普段から疑問に思っていた「♀社長の、会社のお金の使い方に対する疑問」がどうしても払拭出来ず、
夜中に会社にこっそり忍び込んで書類という書類をひっくり返して何か証拠になるものをと探しまくった結果、
見付けてしまった…
使途不明金の数々。
ご丁寧に通帳のコピーまで発見。
あの時のあのお金はここから引き出したものだったのか！
絶対に手を付けてはいけないお金にまで手を付けていた証拠が続々と。
これはまずいということで翌日、♀社長が出勤するのを待って問い詰めることに。
理路整然と使途不明金の件を追求したところ、♀社長は逆ギレしてヒステリー起こして会社を飛び出して行かれました。
そしてそのまま行方不明になられてしまいました。
「これ、今後どうするの？」
「この事務所の家賃とか誰が払うの？」
「こんなの会社じゃないじゃんか！」
「お客様に対して責任取れよ！！！」
今度は残された♂専務と大喧嘩になり、♂専務も逆ギレして出て行かれました。
いやいや、僕はどうにでもなるけど、お金入れてるお客さまはどうするんだよ。
9月末初出勤、そしてこの騒動は11月の第一週。
わずか1ヶ月ちょいで会社は空中分解することになったのです。
↓ 詐欺被害に遭ったことある方、話しましょう ↓
第1話 プロローグ(序章)
第2話 勉強が大嫌いな少年期
第3話 アルバイトで発見した新たな自分
第4話 ねずみ講で警察に連行された
第5話 大手ネットワークビジネスの会社 ニュースキン登場
第6話 今度は最大手のアムウェイ登場
第7話 業界で急成長中のneways登場
第8話 neways行政処分の衝撃
第9話 保険の外交員になり、金融商品取引法を学ぶ
第10話 月利3%のFXの会社に転職
第12話 大元の会社に助けてもらう
第13話 ここも詐欺師の会社だった
第14話 危機一髪 被害者を救い出す
第15話 警視庁24時(TV番組)に当事者が登場
第16話 山田、スポーツブックアービトラージに挑戦
第17話 次は香港で海外投資？
第18話 偽装通貨で大損した人続出
第19話 勉強するしかない
第20話 これから副業を始めようという方へ
第21話 何をしているのかわからない息子
第22話 両親から託された夢の実現へ