合同企業説明会の活かし方#新卒採用のセオリー3
皆さん
こんばんは。
採用コンサルタントのMASANOBUです。
企業の新卒採用のお手伝いに関わることが多くあったので、今までに感じたことをメモとして残し、見て頂いた方の何か気づきになればと思います。
新卒採用のお手伝いは100社ほど、訪問して実際にお話を伺ったのは1,000社ほどの経験のお話です。
今回は母集団形成の中で一般的に使われる合説(合同企業説明会)の活かし方です。
私が担当した企業さまの8割ほどは、合説での集客において成功されていました。
※ここでの成功は合説に出た目的を達成できたかどうかです。
ちなみに私の中では合説の目的は【ターゲット学生を】【効率的に集めること】と捉えています。よって、「いっぱい座ったからOK!」といった人数に偏った感覚は良くないと思います。
ですので、とにかくエントリー数が少ないから大手のいろいろな学生がくる合説に出て集めようとか、お金がないから安いイベントに出て少しでもエントリー数を担保しようとかの使い方はおすすめしません。
しかし、どちらの例も実際は多く発生しているのが現状です。こういった意思決定で合説に出ると結果、損をするケースしか見たことがないといっても過言ではありません。
現在は合説も多様化しており、こういう学生が欲しいと思えばその学生だけを集客した合説があります。
例えば、高学歴学生だけを集めた合説、競合の大手から内定を獲得した学生を集めた逆求人合説、理系の学生の中でも学部を絞った合説、体育会の部活生だけを集めた合説、ピンポイントで欲しい学校の学生だけに合える就活カフェ、、、本当に挙げたらきりがないくらいあります。
まずは【決めたターゲット学生に出会える合説を選び】【自社の強みを生かして】【効率的に集客する】ことが大事です。
ターゲット学生の選定方法は以前の内容でご紹介していますので今回は、【自社の強みを生かして】【効率的に集客をする】この2軸に絞ってお話させて頂きます。
自社の強み
我が社にはそんな大それた強みはないよ。と言われるケースが多いですが、就活の時の自己分析と一緒で自分ではわからないことが多いようです。ただ、そんな「自信がない会社」に、学生が入りたいかといわれるとやっぱりそのままでは良くないですよね。
例えば、
創業100年だけど社長が30代で若い
給与低いけど残業なくお休みが多い
二ッチだけど業界NO1
認知度の高い大手との取引がある(安定イメージ)
大手である(冠系または母体)
20代で年収1,000万円プレイヤーがいる(稼げる)
総合職でも転勤ない(もしくは全国どこでも勤務地の指定が出せる)
特殊な手当が多い(社員を大事にしているイメージ)
ブースで一番声が大きい(目立っている)
人事がかわいい
などなど、一見ふざけたような内容でも、そこをきっかけに会社に興味を持ち、選考に進み、社員の方と選考を通して接していくことで愛着が湧き、結果入社する。といった流れになることが実際あります。
正直多くの学生と話しをしていて感じるのはCMで見たことある、使ったことあるなど、自分の人生で多く接してきた商品、サービスで企業を選びます。なので企業もまずはわかりやすい「何か(強み)」でインパクトをつけ、そこから次回につなげていく導線を作っていくことが大事になります。
効率的に集客をする
合説を運営していて感じるのはブースへの集客が苦手な企業が多いことです。
※人気企業は別の不満がある。(とりあえずの子が多く志望度が低い子が多い、ナビなど自己応募で来る層ばかりが座るなど)
合説での不満上位2つは「着席数が少なかった(個人情報が集められなかった)」。その次が後日談で「合説後の説明会への歩留まりが悪い」です。
効率的に集客する:着席数
前提としてですが、ただ多くの学生を座らせられたかではなく、ターゲット(内定にになる可能性の高い学生)に多く着席してもらえたかが重要です。 なぜかと言うと、多くの中小企業では単純に「対応しきれない」からです。 ただでさえ人員が不足している中での運営となり、合説では採用強者と同じ土俵で戦うことになるため、薄く、広くなんて戦法はNGです。最大限ブースへの誘導を行い(装飾・パンフレット配置・声かけ人員を駆使)、ブースに着席した学生を一気にグリップする戦い方が重要となります。
前置きが長くなりましたが、着席を促す方法の有効準は下記です。
1位:呼び込み
2位:着席特典(食品配布、選考特典、クオカードなど)
3位:ブース装飾(ターゲット学生の目を引けるか)
4位:ブース位置(横はどんな企業か、導線のどこにあるか)
5位:配布物(特に資料コーナー設置。合説中盤以降の着席に影響)
6位:社長講演(瞬発的に増加)
7位:内容(印象に残れば口コミで中盤以降に影響)
※業種やブランドでの変化はもちろん多いですが、その業種でない場合工夫の余地がないので一旦除外しています。
何となくイメージができる内容かもしれませんが、ほぼ【呼び込み】で決まります。
良くチラシを持って小さい声で「よかったらどうぞー」で終わっているケースが多いです。ここは貪欲に営業マンを連れて来る、または呼び込み人員を雇うなどして本気で取り掛かりましょう。
その他の項目は記載すると長くなりすぎるのでまた機会があれば記載していきます。
合説後の歩留まり改善
せっかく獲得した母集団を逃している企業があります。理由は2つ、その場で予約を取っていない。アフターフォローをしていない、または時間が経過している。この2つです。
合説後の歩留まり改善:その場での予約
せっかく印象に残ったとしても合説の場合は、就活開始時期なら平均5社、後半の時期なら平均3社は周ります。そうなると情報が上書きされるのと、予約を取る企業があった場合予定をブロックされてしまいます。それにより、自社の優先順位が下がり参加率が下がります。
合説後の歩留まり改善:アフターフォロー
予約を取ってOKではないということ。1日終わって一番印象に残っている企業から日程を調整していくことになります。そして、だいたいは残念ながら1位は自社でない可能性が高いです。その前提に立って翌日アクションできているかが大事。頑張っていらっしゃる企業はその日に全学生にメールを送っていらっしゃいました。そういった1アクションが差を生んでいるようです。フォローの仕方としてはメールが一般的ですが、やはり電話をすると印象はアップします。ただ、全学生に電話するマンパワーがないのも事実かと思います。そこでおすすめなのは、合説内でアンケートなどを回収し、着席学生にフォローの優先順位をあらかじめ決めておくことです。例を挙げるのであればアンケートを取ることです。また紙のアンケートだと集計が大変ですのでQRコードを説明スライドの最後に挿入して答えてもらう形式がおすすめです。アンケートの内容は、自社への興味度などをチェックボックスで回答してもらい、後々優先順位を決めやすい内容にしましょう。
最後に
細かい手法は書ききれませんでしたが、せっかく貴重な採用費用を投下したイベントですのでやはり次につなげなくてはなりません。従来のやり方で上手くいっていない場合は、ぜひ参考にいただければと思います。
合説は営業活動です。どうやったら興味を引けるか、どうやったらその興味を継続できるか。試行錯誤できところは沢山あります。どんな企業でも正しいやり方をすれば着席数は伸ばせますので一緒に頑張りましょう。