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ミウラ折りの優雅な尾羽「コトドリ」に挑戦!

神谷哲史作品集2「コトドリ/Lyrebird」

大きな尾羽と、サイドの飾り羽が目を引く作品です。

最近は35cmホイル紙×複雑系のコンビに、すっかりハマってしまいました。
今回の素材は、水色のカラーホイルです。

勝田恭平さんの「ユニコーン」と同じ色を使っていますが、全面に色が出ると雰囲気が変わりますね。
(2020/04/13)
https://note.com/masanii_origami/n/n6683a07abe0e

7年前にこのテキストを買ってから、初めての挑戦です!

☘️今日のトピック☘️
❶お洒落なモノマネ上手
❷実用的な「ミウラ折り」
❸やっぱり難しい!

♦︎♦︎♦︎

❶お洒落なモノマネ上手
コトドリはオーストラリアの国鳥で、同国の10セント硬貨にもなっています。

体長の半分以上を占める尾羽は「竪琴(たてごと)に例えられ、名前の由来になっています。
英名の「Lyre」も竪琴のことです。

コトドリの雄は、このエレガントな尾羽を使って求愛行動をします。
面白いのは、それと同時に「鳴きまね」をすること。
他の鳥だけでなく、カメラのシャッターやチェーンソーの音などの人工音まで再現できるそうです。

本当はもっと地味な色をしているのですが、尾羽の構造がよく映えるようにライトブルーを使いました。

それにしても、サイドの「飾り羽」まで再現されているのは、さすがの神谷作品です。

❷実用的な「ミウラ折り」
尾羽にみられる規則的なパターンは、三浦公亮さんという方が考案した「ミウラ折り」という構造が採用されています。

ひとつの方向に力をかけるだけで、一気に全体を開閉することができる、とても効率の良い折り方です。
科学好きな方なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

人工衛星の太陽光パネルを畳むのに、ミウラ折りが使われたことがあるのは有名な話です。
また、ミウラ折りで畳まれた地図を見かけたこともあります。

私の友人の多くは、私が飲み屋の箸袋を片っ端から折りまくるのを知っていると思います。
箸袋のサイズは、ミウラ折りをやるにはちょうど良いんですよね。

ちゃんと教わればすぐに実践できる折り方なので、ぜひ皆さんもやってみてください。

❸やっぱり難しい!
ホイル紙の扱い方に慣れてきたので、工程数100ちょいのコトドリならサクッと折れるかな…

と、思ったら。
全然サクッと折れませんでした。

神谷作品名物、沈め折り地獄。
びっしり仕込んだクモの巣のような折り筋は、すべて沈め折り(Open sink)のためのもの。

沈め折り単品ならともかく、問題はその形です。
非常に狭い空間で、大きな変則パーツを6段階に沈めるのは、容易ではありませんでした。
「こうしなさい」と普通に書いてありますが…
普通、こうなりません!

それから、ミウラ折りの尾羽。
ミウラ折りは昔から散々やっているから、シッポは簡単かな…
と、思ったら。
全然簡単じゃありませんでした。

ヒダの数が7列と多く、根元(背中)が開きづらかったので、予想以上の大苦戦。
所々で塗装がハゲて白くなり、穴が空いてしまいました。
うん、油断は良くないですね。

同じ折り筋を酷使する複雑系においては、切っては切れないこの問題。
紙をいたわる技術は、まだまだ課題が多そうです。

♦︎♦︎♦︎

神谷哲史作品集2「コトドリ」でございました。

やっぱり一筋縄ではいきませんでしたが、大きな失敗なく完成できてよかったです。
2本の足でしっかり自立したのは、嬉しいポイント。
鳥はやっぱり、こうでなくちゃ。

そういえば最近、折り方の解説やアドバイスができていませんね。
初挑戦の作品はいきなりウンチクを語れる代物ではないので、どうしても感想メインになってしまいます。

それでも、
「工程◯◯を乗り切るコツは?」
「撮影や加工は、どうやったの?」
などなど、もし質問があればお気軽に言ってくださいね。
分かる範囲で、惜しまずにお答えさせていただきます。

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