2019.12.2 久しぶりに本を読んだ話。82年生まれ、キム•ジヨン (アメブロ転載)
久々に本を読みました。
韓国の小説
「82年生まれ、キム•ジヨン」
ちょうど一年前くらいに出版されたのかな。
妊娠中に図書館で予約して、半年以上。
ようやく順番が回ってきて読みました。待ち人数が150人くらいいたかな。どんだけ人気?って感じだけど、ご存知ですか?
この本!
ぜひ読んでほしい!!
女性には、この本を読んだ感想を聞きたいし、
男性には、この本を読んで考えて、思い返してみてほしい。
ざっくり説明すると、82年生まれのキム•ジヨンという女性が、異常行動が見られるようになり、通院し始めた精神科医が診察で彼女の半生を書き記したカルテを読む形式で、話は進んでいきます。
3年前に結婚して、1歳の子どもがいる。
キム•ジヨンとは、韓国の82年生まれの女性に一番多い名前らしいです。
日本でいうと、佐藤裕子みたい感じ。
(82年生まれの一番多い名前が裕子らしいです!!)
「育児ノイローゼ」かと思いきや、彼女の半生を綴るにあたって、男女の不平等さや、それに伴う苦悩が書かれているフィクション小説です。
でも、まるでノンフィクション。
「あー。わかる。」ということの連続で、当たり前のように何も疑問を感じなかったことを、「やっぱおかしいだろ?」と考え直したくなる。
あんまり話しすぎると、読む気が失せてしまうと思うので、私が心に残ったシーンを2つ。
まず、広告代理店で働くキム•ジヨンのバリキャリ女上司に言われたこと。
この女上司は、産後1ヶ月か2ヶ月で復帰し、仕事ができる、女性社員の憧れのひと。
その彼女が
「キャリアを守るためには、すぐ復帰するしかなかったけど、それが母として正しかったのかわからないし、私がそうしたことで女性の社員は、すぐ復帰できなければ退職する選択肢しかなくなってしまって申し訳ない。」
というようなことを言っていた。
この言葉はとてもとても考えさせられる。
会社の制度よりも、上司が作ってきた常識とか、暗黙の了解ってのがネックになること、たくさんあると思う。
私もお店を経営している以上、自分の働き方や振る舞いが1つの基準になるから、それを意識していかないといけないと、改めて思った。
そしてもうひとつ。
キム•ジヨンと夫とのやりとり。
彼女が妊娠中、仕事をどうするか悩んでいる彼女に「僕もできる限り協力するし、僕一人の収入でもやっていけるから頼りなよ。」的なことを言われる。
一見、理想的な夫のように思えるけど、キム•ジヨンが怒り出すのです。
「協力って、私が主であなたが補助的な感じ何?2人の子であって、2人で育児するものなのに。それに、お金のために仕事をしてるわけじゃないの、やりがいを感じて働きたいのよ」って。
それチョーわかるーー!!
私も妊婦の時、優しい優しい夫に
「できること、なんでも手伝うよ」って言われた時、「手伝うんじゃなくて、あなた、メインでやる人」って言ったことがありました。(覚えてるのかな‥?)我ながら、可愛くない返事だとは思ったけど。笑
私、イクメンって言葉が嫌いで、
あれって、男性を褒めておだてて育児やらせる、なんだかバカにしてるように、私は感じる。
イクメンに変わる育児をする女性の呼び名なんてないし、誰も褒めないし。
女性も「えら〜い!!イクメーン!!!」だなんて羨ましがってちゃいけないし、男性もイクメンって言われて喜んでちゃいけないと思う。
だって2人とも親だもん。
どこかの国(たぶん北欧)では、洗剤とか掃除用品とか家事を連想する商品のCMは、エプロンした男女がでてるんですって。
日本は???
大体、ママっぽい年齢の女性タレントがやってますよね。そうゆうイメージを意図的に変えていかないと、社会の「普通」もかわっていかないでしょうね。
さぁ。どうでしょう?
興味わきましたか??
もちろん、男女差別って一口に言っても、やっぱり男と女は、体力も能力も違うし、全部一緒で平等ってこともないと思うし、私自身、女性で得している部分も、ある。
なんでも差別はいかんけど、区別はある程度必要とは思う。
でも、性別で選択肢が奪われたり、こうしなきゃいけないと決めつけられるのは違うと思う。
当たり前のことを、「ん??」と考え直すきっかけになるような本でした。
実際この本を読んだ女性が、差別的な言葉や態度に対し、声を上げるような動きがあるそうです。
事実を歪曲している!!という批判もあるようですが。
もし、読んだ方いたら、感想を聞きたいです😀