THE NEW METAL?

2023年FOX DAY ぴあアリーナMM
まずないとは思いますが個人的にはこういう演出があってもいいんじゃないかと(笑)

***
「カルミナ・ブラーナ」を思わせる重々しいファンファーレが鳴り響く中、ステージ上に現れたクリスタルの棺が眩いライトに包まれる。
「…being awaken from long and deep sleep, now the NEW METAL is born! (長く深い眠りから醒め、新しいメタルが今誕生する!)」
ファンファーレと、ぴあMMアリーナを埋め尽くしたメイトの歓声が最高潮に達した刹那、すべての照明が消え、ガラスの割れる様な音とともに響くのは

「やらせねーよ!」

スポットライトの下、砕け散った棺の前に仁王立ちする成人男性。ワイシャツにニットベストと蝶ネクタイ、そして下はライン入りのジャージ。2021年9月に惜しまれつつ閉校した成長期限定ユニット「さくら学院」担任森ハヤシ先生だ。

その姿を認めた客席からは今日一番の歓声。森先生の両脇には頭を抱えてしゃがみ込むSU-METALと口を押さえて棒立ちになるMOAMETAL。

「どうもどうも皆さんお久しぶりです。さくら学院担任の森ハヤシです。」

「新しいメタルの誕生? ないないないない!」
「YUIMETAL復活? な…あ、これは炎上するからやめとこ。」

「いいですか皆さん、この時期に僕が出てきたってことはお察しの良い皆さんならそろそろお気づきですね。それでは参ります、2年ぶりにやりますよ、学年末テスト〜!」

大歓声の中SU-METALの半泣きの表情と地団駄を踏むMOAMETALの姿がスクリーンに大写しになる。

「ちょっと待って一旦落ち着こう。」

とMOAMETAL。

「まずね、今日は4月1日じゃん?学年末じゃなくて新学年じゃん?それにぃ、閉校式で先生『森先生を卒業します。』って言ったじゃん?涙声で! 最愛、会場ですぅちゃんと由結と泣きながら見てたもん。」

「はいはいはいはい菊地さん、言いたいことはそれだけですか?じゃあお答えしましょう。」

「まず一つ目。今日から新年度?そんなもん知らねーわ。1日ぐらい誤差だろーが!」

「そして二つ目行きますよ。たしかにご指摘のようにそう言いましたね。『森先生を卒業します。』はい。私森ハヤシ、メタルバース?とか何とか言うやつの中で復元されて今日封印解除されたわけですよ。なんか文句ありますか菊地さん?」

「なんか言ってること無茶苦茶じゃないですか先生?」

とSU-METAL

「いやいや中元さん。たしかに無理はありますよ。でもね、話の無茶苦茶さに関してはBABYMETALさんには文句言われる筋合いはないんですよそうですよね皆さん!」

大喝采。

「はい次の質問はなんですかご両人?『どこでやるのか?』『私達二人だけ?』はいはい、ではお答えしましょう。セットカモン!」

するとFOX GATEが開き、学校の机と椅子が並べられた移動ステージが出現。そしてそこにはやさぐれた表情の岡崎百々子、戸高美湖、木村咲愛。そして事態が飲み込めておらずキョトンとした表情の加藤ここなが。

「はい。こういうことですからね。何ボーッとしてるんですかふたりとも。往生際が悪いですよ。ほらとっとと席につく!」

「もーっ!行こう、すぅちゃん。」
「うん…」

手を繋いで不貞腐れながら花道を歩くSU-METALとMOAMETAL。

「いいですねぇ。そのやさぐれっぷり、いいですねぇ! それにしても見てください皆さんこの選ばれし精鋭揃い感!もう始める前からワクワクしますねぇ。これ今日中に終わるかなぁ。あ、因みに他のアベンジャーさん?にもオファー出したんですけどね、どちらもライブ直前ってことで断られました。まぁあの、鞘師さんのことはよく存じ上げませんけども、藤平まで来られたら収拾つきませんよねぇ皆さん。」

問題用紙が配られる。

「問題は20問、皆さんもう立派なスーパーレディなんでしょうけどね、一応皆さんのレベルに配慮して小学高学年から中学までの一般常識にしておきましたからね。制限時間は20分ですよ。あ、名前忘れないようにね。本名でもメタルネームでもいいですよ。」

「懐かしいだろ中元。何年ぶりだ?」

「わかんない。」

「しっかりして下さい中元さん?引き算ぐらいしてもらえませんか最年長の中元さん?まぁいいや、じゃあ始めましょうか。用意…スタート!」

***
二十分後

「3...2...1…はい終了〜!往生際が悪いですよ菊池さん。もう書かないでくださいよ。後ろから答案集めてくださいね。」

相変わらずキョトンとした加藤と崩れ落ちる残りの面々。

「はい、ではこれから採点に入りますが、その間は会場の皆さん、過去の学年末テストの珍回答集をご覧になってお待ち下さい。」  

「先生!」

手を挙げる岡崎百々子。

「私達は?」

「あなた達?そこで答え合わせでも傷の舐め合いでもしといてくださいね。では…おやおや、相変わらずですねぇ。バカですねぇ!アハハハハハハハハハ!アーハハハハハハ!」

高笑いしながらFOX GATEの奥に消える森先生。

ひとしきりの悲鳴の後

「最愛、どうだった?」

「ヤバい。百々子ちゃ…あぁ。」

机に突っ伏した岡崎と頭を抱える戸高

「咲愛ちゃんとここなちゃんは現役だもんね〜。」

首をブンブン振る木村と引き続きキョトンとした加藤。

そんな様子をニヤニヤしながら見つめるメイト達。

***
暫くの後

「ガラガラガラガラ〜。」

FOX GATEを手で開けて(笑)大量のボードを抱えた森先生が再登場。

「お待たせしました〜ちょっと見てください皆さん。厳選に厳選を重ねてこの量ですからね。あ〜重たいよ〜。いや〜凄い!流石です!珍回答オンパレードどころかまともな回答がほぼ皆無!職員室も頭抱えてましたよ!流石皆さんスーパーレディへの階段を着実に昇ってますねぇ。素晴らしい!」

「では先に平均点を発表しておきます。平均点は…7.17点!」

「あれ、私達にしては結構イケてない?」

「ねー」

ざわつくステージ上。

「あの〜後で分かりますけど…率直に申し上げて、イケてません。ではまず取って置きの珍回答をご披露しますね。」

次々に読み上げられる珍回答に爆笑のメイト達と悶絶するステージ上。

そのやり取りはこちらをどうぞ。幕張メッセを横浜に変換してくださいね。

「はぁ、もう先生疲れました。いい加減にしていただきたい。」

「それでは…運命の順位発表!」

若い女性の声にざわつくメイト。

「野崎〜影ナレありがと〜!」

「結愛も中3でやってみたかったから嬉しいです!

そして大喝采。

1位 加藤 18点
2位 木村 12点
3位 菊地 5点
4位 岡崎 3点
5位 戸高 3点
6位 中元 2点

「珍回答のくだりでお気づきの通り、こういうことです。」

続きはこちら。

長文お読みいただきありがとうございました。










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