9bic/ハコイリムスコの、アイドルっぽくない自然体なメンバーが魅力的な件
9bic/ハコイリムスコを知ってから数か月後の今、初めのイメージと最もことなるのが、赤担当の四季涼雅というメンバーである。彼を知れば知るほど、良い意味でアイドルっぽくないと思うようになった。そう感じた背景をまとめてみようと思う。
まず、彼がナルシストとはかけ離れた立ち位置にいるという点である。
一般人の場合、ナルシストでないのはなんら不思議なことではないが、アイドルの場合は事情が異なる。常に人前に立ち、憧れの対象となる彼らは、自分に自信を持っているタイプが一般人よりも多いと思われ、ナルシスト比率が極めて高くなると考えられる。あるいは、アイドルとして活動する過程で、自分に自信をつけていく(こちらが多数派多いかもしれない)。
ファンに夢を与えることを生業とするならば、ナルシストぐらいで丁度良いとすら思えるのだ。
ところが、センターが定位置で且つ、大変整った容姿を持っているにも関わらず、彼からはそうした傾向が垣間見えないのである。
9bicは現状、かっこいいよりもかわいいを売りにするグループだが、SNSやライブ映像で、彼が可愛い子ぶる仕草に遭遇することは極めて少なく、さらには自分の容姿をアピールすることも皆無のように思える。むしろ、このダンス動画に代表されるように、よく変顔をすることはファンには周知のことだ。華やかな外見とは大きくギャップを感じるほどに、中身は少し抜けたところもあって、自然体で飾らないのである。
次に、筋トレで身体を鍛えていることで知られており、You tubeの大食い企画では最も活躍するという、たくましい一面がある。加えてキャラクターも爽やかで素直、癖も強くなく、一部のメンバーからは熱烈に慕われている様子だ。例えるならば、つるむ男子学生グループの中心に常にいるような印象だ。その振る舞いは、手の届かない高嶺の花のアイドルというより、もしかしたら身近にいるかもしれない、とすら思えるほど親しみやすさがある。
プロデューサーのやっぴさんが以前、彼が一番男っぽいと言っていたのは、こうした点を指すのではないだろうか。
蛇足だが、これら内面と外見とのギャップが計算されたキャラ設定だとしたら、それを演じている彼は、それはそれで凄い。
外見に目がいきがちであるし、それがアイドルとして彼の大きな武器でもある。しかしさっぱりとしていて飾らない内面は、外見以上に彼の魅力であると、勢いよく聞こえてくるセミの鳴き声を聞きながら、しみじみ思う。