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大人になれない大人たち

2022年4月から成人は20歳から18歳に引き下げになる。成人となれば社会的な責任も重くなる。

生きてさえいれば法律上は誰でも大人(成人)にはなれるが、心が大人になるということはどうも難しいことのようだ。

「もっと大人になれ」と大人は言うが、いったい何が大人であり、何が子供なのだろうか?

■大人になれない大人とは?

家族、友人・知人、職場の同僚、上司、周りを見渡せば大人達であふれている。

しかし、大人になるということは単に年齢の問題だけではなく、歳相応の人格を形成していくことなのだと思う。大人であることの定義、大人である条件とはいったい何だろうか?

おとなとは十分に成長した人。成人。 考え方や態度が十分に成熟していること。思慮分別があること。   Wikipedia

自分の現状や周りの現実を正しく理解して、妥協すべきことは妥協し、改善すべきことは改善する、それが大人になること?確かにそれはそうだろう。

わたしが見てきた多くの大人(?)達の中で、この人は大人であると感じた人が持つ特徴が6つある。

1. 責任感(仕事や行為についての責任を果たす力)
2. 協調性(周りと協力・達成していく力)
3. 自己統制力(感情に流されず自己抑制を継続する力)
4. 貫徹力(最後までやり抜く意志力)
5. 優しさ(人や物事を受け入れる包容力)
6. 自己愛(自分を愛せなければ誰も愛せない)

これらすべてを兼ね備えた大人に出会えることはまずないだろう。大人になることは難しいことだと思う。

大人になれば失敗する機会も多くなる。失敗こそが本当の大人になれるチャンスなのかもしれない。失敗することで嫌でも大人になることはある。

わたしが人生の中で最も大人を感じた人が持つ特徴は自己統制力のある人だ。自分の感情をコントロールできる人に最も大人を感じる。特に不測の事態が起こった時にその力が問われる。

家庭内の話なら、親が子供を叱る時に本当に子供のことを思って言っているのか、自分の感情だけで言っているのかを子供は敏感に察知している。

自分をコントロール出来ない親を、子供は大人として見ていない。学校や職場の上司や同僚にも同じことが言えるのではないだろうか。

■大人になれない理由とは?

人生というものは、嫌でも自分を鍛えてくれるものだ。自分をコントロール出来る力を身につけるためには、人生での経験値も必要になるだろう。

自分を律することはなかなか大変なことだ。人は弱い者なので、すぐ楽な方に流されてしまう。そのまま楽な人生を過ごして行く。

ここで言う「楽」とは「楽しい」ということではなく、「面倒ではない」ということだ。

しかし、楽な方ばかりに逃げて生きて行くと、いつか逃げきれなくなり、起こる出来事や周りの状況に振り回されてしまうだろう。それは本人が思っている以上に苦しいことかもしれない。

心に一貫性がなく、周りの状況に不必要に反応し、状況を悪化させてしまう。それはもはやコンパスのない航海のようなものだ。心に軸がない人生には安定感がない。

■大人になれない大人を卒業する!

つらい状況で何とか踏みとどまることができるのは、自分の心に「軸」が有るか無いかが大きく影響する。

大人であるためには、心に「軸」が必要になる。

軸とは「想い」「意志」だ。自分はこうありたいと願う心。例え願いが届かぬものであろうと願わずにはいられない心。

それは向上心とも言えるが、強くありたい、優しくありたい、にこやかでありたい、協力し合いたい、と願う気持ちさえあれば、年が経つに従い嫌でも大人になっていくのではないだろうか。

こうありたいという願い。

それは小さなことでも構わない。
例えば、その日気分がすぐれなくても毎日の日課だけは欠かさない。朝夕の散歩や座禅・瞑想、筋トレ、何でも構わない。

続ける力が自分を勇気付けて大きくしてくれる。何でもいいから続けることが自分を鍛えて大きくしてくれる。自分に自信がつくし、自分が好きになれる。

自分を好きになり信頼できるようになれば、大人としての行動も必然的に伴ってくるのではないだろうか。

■まとめ

年齢的な大人ではなく、精神的な大人になることが自分の人生を豊かなものにして行く。

自分をコントロールできる大人になるためには、心に「軸」が必要。「軸」とは「意志」であり「願い」でもある。

こうありたいと願う気持ち。

毎日の変わらぬ小さな習慣が自分に自信を持たせてくれる。そして、そんな自分を好きになれたら、人生が自分を変え、大人としての行動も必然的に伴ってくるのではないだろうか。


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