あの取材も書籍企画も、きっかけはコーポレートサイトだった|広報Tips
おはようございます。前回に引き続きコーポレートサイトについて。今日は、私が広報実務を担当するダイヤモンドメディア株式会社での例を元に考えていきます。
現在週3日(Slackでは毎日)の契約でダイヤモンドメディア社の広報担当として働いており、ここでは伴走型のサポーターではなく実務全般に対応するプレイヤーとして動いています。
このnoteで投稿した「社内の広報戦闘力を5から5000くらいにあげるためにやったこと」はまさにここでの取り組みの振り返り。
スライドにも書いたのですが、私がダイヤモンドメディアで最初に取り組んだのがコーポレートサイトの内容更新でした。
現場からの声として、
・採用面談でいつも同じ話をしなければならず、面倒
・独自の制度や取り組みについてわかりにくく、同じような質問ばかり受ける
といった課題が見えました。そこで、ヒアリングを重ねながらコーポレートサイトの内容を充実させて、「URLを送れば説明が完結する状態」を作りました。
コーポレートサイトを丸ごと作り直すという案も一瞬出ましたが、社内のリソースとスピード感を考えた結果、デザインはそのままで内容を増やす方向で落ち着きました。
今日は、コーポレートサイトを充実させた結果生まれた良いことについて書きます。
「この会社の何を取材してほしいのか」が明確になった
ダイヤモンドメディアは、創業の頃からティールやホラクラシーと呼ばれる「非管理型」の組織運営・経営方針で事業を伸ばしてきた、創業13年目の不動産テック企業です。
結論から言うと、私が広報としてジョインしてから、「働き方改革」のテーマで様々なメディアが特集を組んだ2017年から2018年において月に3〜4件以上、コンスタントに取材をしていただけるようになりました。
これは私の力だけではなく、代表の武井さんをはじめとするメンバーがいろんなところで精力的に発信を続けてきた結果だと思います。
しかしコーポレートサイトに制度や働き方の部分をかなり詳細に書いておいたことで「この会社の何を取材すればいいのか」をメディアの方に向けて提案できたことも、短期間で注目していただけた要因の一つだと考えています。
取材だけでなく、武井さんへの講演依頼もかなり増えました。クローズドなものを含めると、毎月2〜3件は講演の予定が入っているんじゃないかな。
今このページを改めて見ましたが、色々と新たな取り組みが生まれているので、そろそろ更新しないといけないな。
いずれにしても、広報視点では「この会社の何を取材してほしいのか」を一番自由に表現できるのがコーポレートサイトなのだと再確認しました。メディア関係の皆さまに「こんな会社です」と送れるページができたことは、メディアキャラバンを進める上でかなり役に立ちました。
ストーリーをしっかり書いたら書籍出版に繋がった
他にも作っておいてよかったな、と思うのは「創業からのストーリー」です。
創業ストーリーはベンチャー企業のPR資源として活用したいもの。
以前にも「沿革」のページはあったのですが、私はもっと共感要素の強い、「エモい」コンテンツを追加したくて。
そこで新たに「Story」というコーナーを作り、合計1万5千字くらいのインタビューを掲載しました。
このページをどれだけの人が見てくれたかは定かではありませんが、一つの成果として、このページと講演会、そしていくつかの取材記事がきっかけで代表の武井さんの書籍出版が決まりました。
『社長も投票で決める会社をやってみた。』(WAVE出版)
そしてこの本の出版に続き、先日2冊目の書籍も刊行されました。
『管理なしで組織を育てる』(大和書房)
デザインの観点から見たら「文字多すぎ!」なコーポレートサイトなのかもしれませんが、興味関心度合いの高い人ほど、しっかり読んでくれます。
私自身ももともとビジネス書の編集者だったのですごくわかるのですが、「こんな話が聞けるだろう」とある程度予測できる状態だと、ものすごく企画を進めやすいんですよね。これが「聞きに行ってみないとわからない」という状態だと、そもそもスタートすらできない。
出し惜しみせずに伝えることを目的に作り込んだのはいろんな意味でよかったように思います。
コーポレートサイトを作りこんでおくと、みんなが楽できる
前回も書きましたが、コーポレートサイトの内容が貧弱だと、どうしても追加説明コストが発生してしまいます。コーポレートサイトを作り込んでおくと、まず、これらの追加説明コストがなくなります。
それだけでなく、ここにある情報を活用して採用コンテンツやプレスリリースを作ることができるので、みんなが結果的に楽できます。
私のクライアントは、皆さん、広報活動を始めるとだいたい「今までいろんなことをやってきたのに、問い合わせがあった時に送れるURLが極端に少ない」ということに気づいて愕然としていらっしゃいます。
「あえてわかりにくくしているんだ」という声もたまに聞きますが、あえてわかりにくくするメリットが私にはよくわかりません……。
もし、これからメディアキャラバンを始めたり、PR会社に予算をさくなら、まずは足もと(コーポレートサイト)を固め直すことが大事だと私は思います。
・・・
今日は、コーポレートサイトを作り込んでおくと嬉しい未来が待っているかも、というお話でした。そろそろ息子を起こしてきます。
最後に……ダイヤモンドメディア社のみんな、いつもやりたい放題やらせてくれてありがとう。広報LTでのスライドなども「出しちゃダメって言われるかな?」と若干不安だったけど、かえってきた反応が「いいね!!!!」だったから、「やっぱりこの会社好きぃぃ!!!!!」ってなりました。
今週もプレスリリースなどモリモリですが、がんばります。
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それでは皆さま、今日も良い1日を。
Photo by Mikito Tateisi on Unsplash
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