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TEDで学びなおす英語:2 / be worthy of~
Our job is to look and say that "You know what? You're imperfect and you're wired for struggle, but you are worthy of love and belonging."
-Brené Brown, 2010-
私たち(親)の役割は(子供を)見ながら、「あのね、あなたは完ぺきではないし、苦しむようにできているの。それでもあなたは愛され、受け入れられるに値するのよ。」と伝えることなんです。
今回の引用は、ブレネー・ブラウンさんによる2010年の講演です。人のVulnerability(弱さ、傷つきやすさ)という繊細な内容を扱った講演ですが、ブレネーさんの合理的な性格とのギャップや軽快なジョークもあり非常に楽しく見ることができます。
講演の中では、自分の弱い側面や感情に蓋をすることで喜びや幸せまで麻痺してしまっている人々が多い現代社会の中で、完ぺきを求めることをやめ、自分の弱さをさらけ出し、また他人の弱さを心から受け入れることの大切さを説いています。引用した一説は、親が子に完ぺきであることを求めてしまいがちであることへの反省・批判として語られた一説でした。
容姿や学歴、年収や社会的地位など、さまざま場面で競争を強いられる昨今ですが、自分自身に対しても、自分の身近な人に対しても、不完全さを受け入れ大切にするのはなかなか難しいものだとつくづく思います。
be worthy of ~
~に値する ~にふさわしい
何か(誰か)を称賛したり、その重要性を表現したりするときに便利な表現ですね。
This speech is worthy of praise.
この講演は称賛に値する。
似たような表現として"be worth"や”deserve”という単語がありますが、微妙にニュアンスの違いがあるようです。
be worthy of
deserving respect, admiration, or support
尊敬や感心、援助に値する
be worth
to be important or interesting enough to receive a particular action
何か特定の行動を受けるのに十分なほど重要であったり、興味深いこと
deserve
to have earned or to be given something because of the way you have behaved or the qualities you have
行動や素質の結果として何かを得たり与えられたりすること
※英英辞典 日本語訳は筆者による
意味としては近いながらも”be worth”は客観的な重要性や価値に比重があり、"deserve"は行動や素質との因果関係に重点があるような印象です。一方で"be worthy of"は尊敬や称賛といった心理的な側面も含んでいるようです。
Her proposal is worth considering.
彼女の提案は検討に値する。
He deserves punishment thinking of what he has done.
彼がしてきたことを思えば、彼は罰に値する。
今回引用した文で”be worthy of”が使用されていたのは、子供が何かをした結果として愛するのではなく、また何か客観的な価値があるから受け入れるのでもない、ただその存在に対する尊重の気持ちが表れた結果なのかもしれませんね。