sayuras 「惰性」
sayuras の新曲が、11月1日に配信リリースされることが昨日の夜、発表された。タイトルは「惰性」。ティーザーとしてのミュージックビデオが公開された。
sayuras の今までのミュージックビデオは、三上ちさこソロ作品の延長のような構成で、sayuras が非常に面白い "ロックバンド" であることが伝わらないことが残念だったが、このビデオなら、sayuras を知らない人に、sayuras がどんな音楽なのかを伝えることができると思った。
曲そのものについては、音を聞いて、すぐに思い浮かんだのが、sayuras ヴォーカルの三上ちさこさんと、sayuras ギターの西川進さんがカバーした、Nirvana の「Heart Shaped Box」。
11月1日の渋谷WWWでのsayurasのライブチケットを7月末までに購入した人に、このカバーの音源をYouTube動画リンクとしてプレゼント、という企画があった。チケットを4月の時点で購入していたので、この動画を入手できたのだが、西川さんのギターがめちゃくちゃカッコよく、ちさこさんの声で Nirvana の曲を聞く、というのがとても新鮮な体験だった。
なぜ、Nirvana をカバーしたのか、その時は意図が読めなかったが、この sayuras の新曲「惰性」を聞くことで、理解ができた。来週金曜日に迫った渋谷WWWで披露される sayuras の新曲の音楽的な方向性の予告だった。
このカバー動画プレゼント企画は、その後、Radiohead「Airbag」とOasis「Don't Look Back in Anger」のカバーと続いたので、11月1日のライブで披露される sayuras の他の新曲は、Radiohead や Oasis のような方向性となりそうだ。
なお、この「惰性」のティーザービデオが公開されたYouTubeの投稿へのコメントで、以下のような書き込みがあった。
「個人的にはfrafoaからのファンなので、どうしてもちさこさんの歌には『突き刺さる』ものを期待してしまう」というのは、私も全く同意見だけれど、sayuras に「声(言葉)が突き刺さってくる感じがしない」という感想には、全く同意できない。sayuras のデビュー曲「ナイン -nine」にも、セカンドシングルの「RTA」にも、EP『Adult Organized Rock』に収録された「揺れる」にも、私には突き刺さってくる声や言葉があった。
それから、三上ちさこというミュージシャンから生まれてくるものは、「突き刺さってくる声(言葉)」だけではないということ。そして、そこには理由がある。fra-foa で見せていたのは、ちさこさんというアーチストの一面でしかなかったのだから。その辺のことは、ちさこさんのソロ曲で sayuras のライブでも演奏される「Anti Star」や「TRAJECTORY—キセキ—」を紹介した時に書いた。
一旦、fra-foa というイメージをリセットしてから、三上ちさこというアーチストに向かい合うと、sayuras の魅力が見えてくると思う。
sayuras 渋谷WWW ワンマンライブ(イープラス / ローチケ)まであと6日!
注:トップ画像は、「惰性」のミュージックビデオからのキャプチャ画像。
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