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MS teams LiveEventを使って準リアルタイム講義をやってます

こずかむの勤務する大学でも2021年度の講義が始まっています。昨年度に引き続き、所属する法学部でも対面方式の講義実施が原則不可のため(細かい例外はあるのですが、本記事のトピックとの関連性が薄いので省略)、引き続きオンライン開講が不可避です。そのため、昨年度と同様、MS Teams LiveEventを使って講義を構成しています。本記事執筆時点(2021年4月11日)では、初回をなんとか大きな問題なく無事終え、ちょっとホッとしているという状態です。

まず、MS Teams LiveEventって何❓って方のために、一言で説明します。すなわち、LiveEventとは、

MicrosoftのOffice 365に含まれるリアルタイム動画配信サービス

です。詳しくは、Microsoftの公式ドキュメントをご参照いただければと思いますが(以下、詳細について全て同じ)、Office 365のA3とかE1とかのライセンス(正確な情報は公式ドキュメント参照)を付与されたアカウントであれば、Win/Mac上のTeamsデスクトップ・アプリをつかって"プロデューサー"となって開催することが可能です(iPadのTeamsアプリでも、最近では、後述する"発表者"の役割は可能となっている。WebアプリやiPhone/Androidでは、少なくとも本記事執筆時点では、引き続き視聴オンリーなので注意)。アクセス制限については、視聴者を限定せず、Office 365のアカウントを持っていない人であっても視聴できるようすることだけでなく(この状態は開催URLの情報を持つ者しかアクセスが(事実上)できない、YouTubeの限定公開に近い)、自組織限定としたり、自組織上の特定のアカウント限定としたりすることもできます。大学で開講する講義であれば、同じテナント(組織)のアカウント、あるいは、同じテナントで、かつ、当該講義の履修登録をしているアカウントに視聴を限定する方が一般的でしょう。ちなみに、こずかむは(過去にオフラインで開講していた時に、履修登録なしで事実上の受講をやってもらって構わないというスタンスだったこともあり)所属大学のテナントのアカウントであれば視聴可能という設定でやっています。

MS Teams MeetingやZoom等の普通のウェブ会議サービスとLiveEventとの相違点ですが、メリットだけでなくデメリットの両方がありますので、講義設計時にしっかりと意識し、その上でどちらを、どのように使うのかを決定することをお勧めします。差し当たりざっくりまとめると以下のようになりそうです。

メリット:

・顔出し、声出し、画面共有のどれもプロデューサーが招待した"発表者"しかできないので、場のコントロールが容易(設定次第では発表者が別の発表者を招待することも出来た気もするが、こずかむはプロデューサーと発表者を兼ねた状態しか経験がないので未確認)

・どの発表者の映像(基本はウェブカメラ映像となるが、発表者がビデオキャプチャを使っている等の場合にはその映像を送信することも可能)を配信するのかは、プロデューサーが決めるので、動画内容のコントロールが容易(配信前に発表者が送信する映像をプレビューできるので、放送事故の防止に資することが期待される。但し、一度当該発表者の映像の配信を決めてしまうと、プロデューサーが明示的に止めたり、発表者とプロデューサーとの接続が切れたりしない限りそのまま配信され続けるので過信は禁物)

・視聴者側のレコーディングを有効にすると、配信開始直後でなくても最初から視聴できたり、途中で視聴を一旦停止し(あるいは一旦退出してしまって)後から視聴を再開したりすることが可能。したがって、自分の開講する講義の開講時間の前後の時間に、キャンパスに出向いて参加する必要がある他の教員が開講する対面講義等が入っている場合でも、あまり気にしなくてよい

デメリット:

・プロデューサー及び発表者がみている映像と視聴者がみる映像との間には、日本国内で配信が完結する場合でも、そこそこ長い遅延がある(経験的にはおおむね30秒)

・zoomのウェビナー等とは異なり、視聴者を発表者に昇格させたり、逆に発表者を視聴者に降格させたり、ということは、そのための機能がないため、かなり難しい(上記遅延の存在のため、スムーズな権限切り替えが本質的に難しい為に当該機能は実装されていないと想像)。途中で発表者を招待するというウルトラCも不可能ではなさそうだが、こずかむは未挑戦(非常に手間がかかる予感しかしなく、実験の予定もなし)

・streamやteams meetingとは異なり、回線が細い場合に自動的に品質を落とす等の帯域調整はやってくれないようなので(もっともstream等と比較して視聴しにくいという苦情があることからの推測。実際の挙動は未確認)、視聴エクスペリエンスの低下が起こりやすい(ような気がする)

そのため、ゼミナールのような履修者が少数で、教員と学生との間の双方向のコミュニケーションを遅延なしにやりたくなることが多い科目の場合は、Meetingを使い、そうではない、いわゆる普通の講義で、学生の質問が即座に届く必要は別にない科目の場合はLiveEventを使う、といった使いわけが基本になりそうです。もっとも、以上は一般論ですし、LiveEventのデメリットのそれぞれにつき改善策も何となくは思いついてはおりますので、ぼちぼち試していく予定ですので、将来的にはもう少し柔軟に構成できるんじゃないかなぁと思っています。ご期待ください❗️

なお、手順等も示した、より具体的な記事は、反応がよければ、別に有料で作成しようと思っておりますので、ご要望等をコメントで頂戴できますと嬉しいです。また、それ以外のコメントも大歓迎ですので、お手柔らかに、どうぞよろしくお願いします。

MK


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