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なぜ日本の結婚式がガラパゴス的進化を遂げたのか?の考察〜2010〜

この10年の間に ウェディング業界は また数々の
あらたな洗礼をうけることになります。


1つ目は、インターネットの普及による口コミ情報です

つまりこれまでは、ゼクシィをはじめとするエージェントや、
会場や業者などの企業側からの広告宣伝による情報しかなかった時代から

おなじ立場の知らない人からでも、
簡単に口コミ情報を得られるようになったので、表に出すことは「タブー」とされてきた内情が明るみに出はじめました。


2つ目は、フリーランス化の波が来たことです。
インターネットの発達により、フリーランスの司会、カメラマン、ヘアメイク、フラワーデザイナー、ペーパーデザイン、そしてもちろんプランナーが自分の存在を、全世界的に発信できるようになり、新郎新婦が直接コンタクトをとって依頼することができるようになりました。

私もそうだったのですが、おそらくフリーの方は それまでは口コミルートがほとんどだったと思われます。しかし2010年に入ってからは、ネットを通じての打診をいただく数がびっくりするくらい増えました。

くわえて、式場側も 新郎新婦様が「もちこみ」について対応がわるいと、口コミで書かれてしまうこともあってか、フリーランスの受け入れ体制も大幅に改善されました。。

そもそも、独立してフリーになる人は、経験と実力に自信があってのことなので、式場側からすると、実は、提携業者であってもレベルの低い人にあたってしまいクレームになるより、プロフェッショナルな方に入ってもらった方が、実は現場はたすかるんです、とこっそり教えてくれる方も。

個人的な話で恐縮ですが、何度か司会者として入ったことがある大手の式場から、ぜひ、うちの専属になりませんか、とスカウトされた時には、本当に時代が変わったものだと実感しました。(持ち込みなのに、いろいろと優しくしてくださった式場の担当者さん、本当に感謝です)

それまでは、ウェディングの仕事は下請けが主。二重三重にマージンがかかっていて本人の受け取れる金額はスズメの涙でした。
とても それだけで 食べていけませんでしたので
司会にしろ、カメラマンにしろ、ヘアメイクさんにしろ 新人が経験を積む場としてか、本業の合間のアルバイトというケースが多かった。それまではどちらかといえば、たかが婚礼、と舐められる仕事だったのです。

しかし、マージンなしで、自分の納得のいくギャランティを設定し
直接 新郎新婦様からお金をいただけるようになったことで、生計をたてられるようになり、ウェディングのプロとしてレベルの高い仕事をするフリーランスクリエイターが続々と誕生していきました。


3つ目は フリースタイルウェディングが時流にのったことです。
場所もやり方もすべて自由、と謳う
プロデュースする会社や、フリーのウェディングプランナーが 続々と誕生しました。

フリーランスのプランナーのマッチングサイトも増えていき
みんなのウェディングプランナーや、WECO、WETUKU、プラコレなどでフリープランナー の作るウェディングが紹介され、こういうのもありなんだ、ということを新郎新婦様が知ることができるようになりました。

なかでも
ウェディング業界に一番の大きなインパクトをあたえたプロデュース会社といえば
ご存知 クレイジーウェディング だと思います。

「コンセプト」でウェディングを作る

というのは、それまでもやっているプランナーさんはいらっしゃいましたが
その文化を一気に全国区に広めた功績は大変大きいと思っています。

しかしながら、本来クレイジーさんが やろうとしていたこととや
目指していたこととは  
ちょっとずれた形で ビジュアルや変わってるというインパクトばかりに焦点があたって
表面的なところだけ 真似する式場や人が多いのはすごく残念・・・。

ナチュラル系、とか、ブルックリン風とか、エンタメ系とか、どれがおすきですか? きかれたり、インパクトあり目の装飾の写真ばかり見せられて、こういうの素敵ですよね、っていわれたんですけど、、全然ピンとこなくて、、、とか
田舎に行かないとテント張ったり海外みたいなおしゃれな結婚式はできないですよ、といわれて、なんかこういうことにお金かけたいんじゃないと思って・・

といって私のところにお越しになられた新郎新婦様のお話きいて
よくぞ 見抜かれましたね、と 感心することもしばしばです。。


ひとくみ、ひとくみの
目の前にいてくださる新郎新婦様の ど真ん中にあるものはなんだろうか?
それを コンセプトとして 導き出し 見える形にしていくという
ウェディングのあり方については
もっと 深い理解をもって 取り組む方々が増えていきますようにと
願うばかりです。。


ちょっと脱線してしまいましたが。。。


そして4つ目。
結婚式をしない選択肢をするカップルの増加です。

パッケージ化、パターン化され 不自由な上に高額になってしまった
一般的な結婚式に 価値を見出さない、あるいは やりたいけどお金がない
という理由です。

しかし表にはあまり出て来ませんが私の実感としては、もう一つの理由は、家族関係がシンプルではない人が増えていることもあると思います。

高度成長期に結婚式をした親世代に、離婚する方が増えており、別居している親に新しい家族がいるとか、親の再婚者がいて、家族ではないので呼びたくないとか、複雑な家族関係が理由で、結婚式に前向きになれないというご相談をうけることが増えています。。。(私がフリーだからかも?ですが)


5つ目。結婚式の縮小化

親世代からの金銭的援助をうけずに
自分たちの資金のみで結婚式をするカップルが増え

それにともない、一般的な挙式&披露宴をせず 安価にすませたいという
ニーズが増加。
・写真だけで済ませる いわゆる フォトウェディング
・家族や親しい人だけでおこなう小さな結婚式
・ハワイや沖縄、軽井沢などでおこなうリゾートウェディング

などなど 共通しているのは「家族」というキーワードです。
やっぱり、結婚式は 家族あってのことなんだなぁと思ったりします。。 



まだまだ 本当は もっといろいろありますが
今日はこの辺で。。。

明日は いよいよ2020年〜 コロナの洗礼を浴びてしまい大打撃をうけた
これからの結婚式が どうなっていくのか について書きたいと思います


今日もお付き合いありがとうございました
続きはまたあした。


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野口雅子
いつも記事を読んでくださってありがとうございます。いただいたサポート料金は、耕作放棄地に作る温室ウェディングガーデン設立の費用に当てさせていただきたいと思っています!