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話を撮る【高田馬場 / 高田馬場】

浅草の観音様の境内。
お馴染みの口上でガマの油を売っている姉弟。
「1枚が2枚、2枚が4枚、……」

そこへ、老侍が声をかける。
そのガマの油は自分の古傷にも効くか、と。
その傷を見、いわくを聞き、姉弟はその侍こそ自分たちが探していた親の仇であることを知る。
しかし、そこは観音様の境内、血で汚すことはできないと、翌日、高田馬場で果たし合いをすることを約した。

翌日、高田馬場はその話を聞きつけた見物客で押すな押すなの大賑わい。
しかし、約束の時刻になってもいっこうに仇討ちは始まらない……

/ 浅草の観音様で出会った二組が高田馬場で決闘?「仇討ち」といえば「安兵衛の仇討ち」を連想する方も多いのではないでしょうか。
最も有名な仇討ちはもちろん忠臣蔵ですが、四十七士の一人でもあった堀部安兵衛。
「安兵衛の駆けつけ」や「高田馬場の決闘」などとしても知られる闘いの舞台となったのが高田馬場でした。
それを意識しての噺なのでしょう。その安兵衛が駆けつけたのは今の西早稲田、早稲田大学のあるあたりとされています。