傘かしげ
台風の季節になってきました。
雨が降ると思い出すのが江戸しぐさの一つとされている「傘かしげ」という所作。
傘をさして狭い路地をすれ違う時にお互いに傘をかしげて互いの傘が触れ合わないようにする。
「江戸しぐさ」については、そういうものはなかった、という説もあるようですが、それはさておき。
このような譲り合いの精神が現代社会に少なくなってきてしまっているのは残念です。
今は傘をかしげるどころか、すれ違ったり、追い抜いたりするときに相手の傘をはねのける輩もいるくらいです。
他人のことを考えない行為を街で見かけることは少なくありません。
満員電車の中でもリュックサックを背負ったままの人、床や地面に置いたであろう荷物をテーブルや椅子の上に置く人、脚を大きく広げて座る人、携帯音楽プレーヤーからの音漏れ等など。
私が車の運転免許を取った頃に教習所の壁に貼られていた標語。
「お先にどうぞ。ありがとう」
お互いがお互いのことを思いやり、譲り合う気持ちを持っていたいものですね。