聖ヨセフの第5の日曜日
7週間にわたって聖ヨセフの生涯とその苦しみと喜びに思いをいたす聖ヨセフの7つの日曜日も
終盤にさしかかってまいりました。
聖ヨセフの第5の日曜日は聖家族のエジプトへの逃避行についてです。
「彼らが帰って行ったのち、見よ、主の使が夢でヨセフに現れて言った、「立って、幼な子とその母を連れて、エジプトに逃げなさい。そして、
あなたに知らせるまで、そこにとどまっていなさい。ヘロデが幼な子を捜し出して、殺そうとしている」
(マタイによる福音書第2章13節)
かえすがえすも、人間とは恐ろしいものです。
権力を手した王はここまで、残虐なことを
してしまうのです。近隣の2歳以下の男の子を皆殺しにしてしまうなど正気の沙汰ではありません。
幼な子イエスとその母マリアを連れて、エジプトへ逃避行した聖ヨセフの苦労と苦しみはいかばかりだったでしょうか。
「ヘロデが死ぬまでそこにとどまっていた。それは、主が預言者によって「エジプトからわが子を呼び出した」と言われたことが、成就するためである。」
(マタイによる福音書第2章15節)
しかし、ヘロデ王が死に脅威が去ったことにより
聖ヨセフの苦しみは喜びに変わりました。
ようやく、心の平穏が訪れて人並みの普通の
家庭生活がおくれるになったのです。
毎日、心穏やかにきちんと寝て起きて食べて労働してということを繰り返せることが、いかに尊くありがたいことなのかということに思いをいたす日々です。そして心と体の健康を保つこともとても大切です。ごく当たり前に備わっていることのように思いがちですが、その当たり前のことがないために病んでしまったり、罪を犯してしまったりする人のなんと多いことか。
いじめ対策と称して、警察が学校に乗り込んできたり、夏休みの終わりが近くなると登校拒否の
子ども対策のホットラインがもうけられたりします。かつて、昭和の子ども時代には想像もつかなかったことです。また、そのようなことを必要とする世の中になってしまったのは本当に残念だと
いわざるをえないと思います。
今日は少しだけ自分の考えもお話しました。