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本を出したら人生変わった話――なぜ何者でもない私が本を出せたのか?

私は2023年5月23日、はじめての単著「職場問題グレーゾーンのトリセツ」を株式会社アルク様から出しました。

くしくも同月に本を出された、同じwomanプロティアンメンバーである福所しのぶさん(「仕事のモヤモヤ・イライラを止めて自分を取り戻す 小さなルーティン」あさ出版)と一緒に出演したイベントのタイトルを頂いて、なぜ何者でもない私が本を出すことが出来たのか、ちょっとだけお話したいと思います。

※この記事は所属しているコミュニティ「womanプロティアン」の共同運営マガジン『ウープロwalker』の記事として投稿しています。womanプロティアンについて詳しくはこちらからご参考ください!個性豊かなメンバーについては是非このマガジンもフォローいただければと思います。

1)自己紹介

私は社会保険労務士・キャリアコンサルタントの村井真子です。個人の士業事務所の他に、人事コンサルの会社、結婚相談所、移住・定住促進・副業を進める一般社団法人の代表をしており、そのほか3つの法人の役員をつとめています。

また、現在は所属している豊橋商工会議所女性会の副会長のお役も頂いており、その活動としても様々な団体へ参加させていただいたりしています。また、社会保険労務士会の所属支部でも幹事として会の活動にほんのわずかですが関わらせていただいています。

こう書くと「なんだタダのバリキャリスーパーゴリラか」と思われるかもしれませんし、実際そのように言われることもなくはないのですが、私の認識としてはバリキャリでもゆるキャリでもなく、単に働くのが好きなんだろうと思います。
また、趣味と仕事の境界があいまいで、好きなように働く場を好きなように勝手に作っているということなのかもしれません。誰にも許されたことではないのかもしれませんが、リスクを取ってそれを実現できることは私の強みであると思っています。

2)何者でもない私が本を出せた理由

イベントでも話しましたし、福所さんがブログでも書いてくださっていたのですが、私はずっと本をだすのが夢でした。
大学は小説家になれると言うふれこみのコースに行っていたし、ペンネームで新人賞に投稿したこともあります。

本を出したかったのは、私が本に助けられて生きてきたからです。
物語も好きだし、ビジネス書も大好き。とりあえず活字が好き。ドライヤーで髪を乾かしながらも本を読む、読むものがない食卓では栄養成分表示を読む、実務的にも専門家の方が書いた本を手にしない日はありません。
だからこそ、いつか自分も、という思いはずっとありました。
また、書くこと自体も好きだったので、記事執筆のお仕事は積極的に書かせていただくようにしています。ありがたいことに大手メディアでほぼ毎月記事の依頼を頂いており、継続して書く場が得られていることも幸運だと思います。

が、所詮私は街場の社労士。

大手のリーガルハウスに所属しているわけでもなく、海外勤務があるわけでもない。ウリになるほどの学歴も職歴もない。ないない尽くしの私が自費出版ではなく商業出版で本を出すことが出来たのは、ひとえに「自分のリソースの中から市場ニーズに合致しているものを引っ張り出してくれるパートナー」がいたからです。

私の場合、その役割を担ってくれたのは出版エージェントでしたが、この出版不況の中で自費出版ではない形で本を出すためには「あなたにしか書けない**」をいかにして見つけ、それを企画書という形で第三者にも分かるように提示できるかどうかではないかと思います。

私の場合は、「街場の社労士だからこそ知った事例、相談を受けた事例を75のトピックで分かりやすく解説する」という企画が出来たからこそ、アルク様に拾って頂けたのだと考えています。

3)私の強み=生命力×厚顔無恥な行動量

私の強みは「生命力×行動量」です。

まず生命力。私はかなり体が丈夫で、熱が出ても1日できれいに下がりますし、そもそも熱が出て仕事に支障をきたすことがほぼありません。年に1回あるかないか、というところです。

次に行動量。行動パターンとして「考えてから走る」スタイルにあこがれつつ、だいたい軽率に走りながら考えています。その結果として行動量が多くなります。行動量が多くなると射程距離が伸びるというか、相手からも認知してもらえることが増えます。特に地域の団体やコミュニティ内でお仕事をさせていただくと、顔と名前と仕事の中身をくっつけて覚えていただけることが多いように思います。

その際に重要なのは「あんた誰??」と言われることを恐れないということです。
これは本を書くということでもそうなのですが、自分のことを相手が知らないからと言ってネガティブになる必要はありません。私だって世界の人全員を知っているわけじゃないし、知らないのなら知ってもらえばいいのです。芸能人でも文化人でもない、ただの無名の街場の社労士だから、色のついていない自分を「知ってもらう」ことができます。知ってもらうための努力を惜しまない、ということもこの方程式の一つの解なのではないかと思います。
「わたしなんか」と思わず腐らず「わたし」を伝えることは、お金も掛かりませんし、考え方一つで大きくチャンスを広げてくれるお勧めの方法です。

もしこれを読んでくださっているあなたが本を出したいと思うなら、まずは行動あるのみです。行動をすれば結果はあとからついてきます。

4)本を出して人生変わった?

イベントでもお話ししましたが、本を出して変わったかというと、結構変わります。
まず単純に、「本を出しまして」というと、「おおー!」とたいていの方がびっくりしてくれます。そして「おめでとう」と祝福してもらえます。大人になるとこの祝福を受ける機会って結構減るので、それがあるだけでもかなり嬉しいです。また、イベントを企画してくださったり、番組のゲストにご推薦くださったり、応援してくださる方が可視化されます。自分を応援してくれる人が見える化される体験はなかなか、すごく、グッと来ます。

二つ目の変化は「ご縁」の範囲が広がることです。
本買った、読んだ、という具体的な行動で気にしてくださる方が見えたり、読んでくださった方から今度うちではこういう研修を…という具体的なお仕事へのつながりがあったり。これは本を出せたからこそ得られたことだと思います。

三つ目の変化は、「出した本は私のものではあるが私だけでのものではない」ということへの気づきです。
今まで私は本というものは100%著者そのものだと思っていましたが、実際に本を出すと自分一人では到底ないチームの力を感じます。出版社においては編集者さんが本当にご尽力くださり、「この方のためにいい本を書きたい~!この方が村井にかけた時間がちゃんとリターンになって評価されるようになってほしい~!!がんばる~~!!」という願望も芽生えます。また、いざ出版になるとDTPを組んでくださる方、デザイナーさんや装丁作家さん、営業さん、取次さん、書店さん、そのほか多くの方の手を経て本屋さんに並ぶのです。この気づきは本を出したからこそのことで、私はこの気づきがあって自分の本が大好きになりました。

5)まとめ――本を出したら人生変わります!


本を出すと人生変わりますか、と聞かれたら「変わります」と答えます。
でも、もし自分が「本を出したい」けれども「何者でもない」と思うなら、リスクをとって行動することが必要なのではないかと思います。人に「あなた程度で本を出すの?」と思われるリスクを取ったとしても、劇的に世界が広がります。

womanプロティアンメンバーのみまさん(twitter & Instagram: @mima_grarecosw)が書いてくださった拙著のグラレコ。こういうのも本を書いたことで頂いたご縁とありがたみです。

もし、ご縁があったら、私は二冊目の本も出したいです。今はその野望を宣言しつつ、筆をおかせていただきます。

次回の『ウープロwalker』は傾聴力&丁寧なファシリテーションに定評のある、私の心の盟友maiさんへお繋ぎします。maiさん本当に好きすぎるんですが彼女の「待つ」力は本当に素晴らしいです。見習いたい彼女のブログもどうぞお楽しみにお読みください!


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