憧れのラッパーにサインを断られた
学生時代「日本語HIPHOP」が好きで聴いていた。
ツタヤでたまたま試聴したのがキッカケで好きになり、その後のDragon Ash台頭で当時は自分も含めみんなヒップホップに夢中だった。
その中でも「GKマーヤン」というラッパーが好きでいつかライブに行きたいな〜とCDジャケットのマーヤンを眺めていた。
マーヤンはリリックも見た目も男臭いラッパーなんだけど、声が少し可愛らしいところがギャップ萌えで好きだった。ガキ大将みたいな声と言っておこう。
そんなマーヤンが私の地元でライブすると知り、友人と行くことになった。
そのライブでは近頃話題になったラッパー「UZI」も急遽参加するサプライズがあったりしてかなり盛り上がった。
マーヤンのラップはやっぱり男臭く、CDで聴くよりカッコよかった。ライブっていいな。
ライブ終了後、フロアでお酒を飲むマーヤンに勇気を出してサインをお願いしてみることにした。
私の前に並んでいた女性に快くサインを書いて次は私の番。
「ライブ最高でした!サインお願いしますっ」
そう言ってマーヤンにサインを求めたら
「こんなのにはサインできないよ〜」ポイッ
サインを拒否られたのだ。
憧れのラッパーにサインを断られるという思ってたんと違う事案発生。頭がぐわんぐわんした。まじかよ。
だけどさ、マーヤン。こんなのって言うけどコレ、あなたのCDの初回特典ステッカーですよ?ダメなんですか?
もちろんそれを伝えた。実際にはもっとマイルドに。それを聞いたマーヤンは
「あ!そーだったの?暗くて見えなかった!ごめんごめんサイン書くよ〜」
無事サインを書いくれた。
ちょっとしたやり取りだったが、憧れの人に「サインを断られ、それに異議を伝え、和解する」こんなイベントになるとは思わなかった。
その後もマーヤンのファンだったし新盤が出たらすぐに買った。ライブには行かなかったけど。なぜかもう一度顔を合わすのは気が引けた。ファンだったけどね。
あれから数年。久々にマーヤンのことを思い出してYouTubeで聴いたり検索したりした。
マーヤンよ。
おまえ大麻で逮捕されとるやないか。
私はそっとパソコンを閉じた。