⑤タイルを作ってみようという話
こんばんわ。横山です。今回はタイルをつくってみたという話です。そもそもなぜタイルを作ってみることになったのか。ことの発端はAlightとして一緒に活動しているrofmia, 松永圭太の二組が改装中の現場に来てくれたところまでさかのぼります。たしか4月ころだったでしょうか。
keuの店舗内にレジカウンターを作る予定だったので、側面や天板につかったらどうかと話していました。前に既製品のタイルに写真を焼き付ける(転写)プロダクトを制作していたので、今度は土から作ってみようか。という話になって、楽しそうだしやってみたいなと。
松永さんが陶芸用の土を押し出す道具(手動)を持ってきてくれてその場で実践してくれました。
ノズルの先端を変えればいろんな断面の形が出てくるようになるのでそれで既製品のタイルにはない長い棒状のタイルができるんじゃないかという話になり、先端のパーツをレーザーカットしていろんな形にできるなぁ~ということで早速デザインしていきました。
というようにCG上で検討し、ランダムな断面形状が並ぶと不規則な感じが出ていいなぁと思ってみていました。このCGを見つつ、土の色をどうしようかということになり、松永さんに瀬戸市にある土屋さんに連れて行ってもらいました。
土はごつごつした荒いものがいいなと。荒くなるイメージのものを選択しつつ、つるっとした土も選んでみました。購入した土の収縮率や色なども確認しておかないといけないとのことで松永さんが焼いて確認してくれました。松永工房で買った土を道具に入れて試しに押し出してみました。なかなか難しい。。。松永さんありがとうございます!
松永さんの工房でサンプルの土で押し出してみたところなかなか力が要るので押し出しようの台を作ってみました。上から下に押し出した方がまっすぐいくこともわかったのでそのようにしてみました。
これでレーザーカットした断面パーツを押し出し機にセットして土を出します。
結論として、
①CGのようにまっすぐにうみだすことはできない。まっすぐにできたとしても乾燥するときに曲がったり、反ったりする。
②上記写真の藤森照信氏の壁のように長さを変えたり、曲がったもの、反ったものを貼っていくことでランダムさを出す方向性にするしかないのか、、
③②の場合、カウンターにタイルを貼ることで空間に対しての存在感は増す。
④今後展示する作家さんにとってはこのタイルを貼ったカウンターは展示の邪魔になってしまう可能性もある。(個性強すぎて)そもそもこれだけの大きさのカウンターがこのお店に要るのか?
などなどタイルを作っていく中でいろいろと壁が見えたり、空間のあり方の再考にもつながりました。ここで一旦、タイル制作をストップしてちょっと冷静になろうと。とりあえず、この押し出した土は乾燥して松永さんに焼いてもらうことにしました。
カウンターをもう一度再考することに。
①カウンターの形状は小さく、壁のようにならなくていい。
②バックヤード部分も使って収納を分割する。お客さんから見えるところはコンパクトに。奥に収納があるようにする。(店内はすっきり見せる)
①、②を踏まえて、Alightで制作したタイルが少し余っていたのでそれを空間のアクセントにしたいと考えてミニカウンターを作ることにしました。(このタイルはkeuで販売しております。)
なんとかできそうな気がしてきたので、カウンターは最後に作るとして、つぎは壁の造作に入っていきました。タイル制作もやってみないとわからないのでとてもいい経験になりました!
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