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【50人に一人が弱視!!】
子どもを持つ方には、全員知っていただきたい
子どもの「弱視」の話。
※弱視:眼鏡やコンタクトレンズで矯正しても視力がでない目
覚えてほしいのは
視力発達には年齢制限があり
治療が遅れると視力が戻らない!!
キーワードは
『3歳!!』
3歳で「親」が気づくことが重要!!!
なぜなら
3歳健診では
「家庭での視力検査」と「アンケート」がメインのため。
まずは、コチラの動画。
板倉 麻理子先生(前橋ミナミ眼科副院長)が
ベネッセとコラボして作成されたページが素晴らしいので
詳細はコチラから!!
以下、板倉麻理子先生に少し専門的な内容を聞きました。
Q
これだけ頻度が高いのであれば
全例「親」タスクではなく
子どもの視力を確認する方法はないのでしょうか?
弱視によるQOL低下(その子の人生の大きな損失)
眼疾患のリスク、経済損失は
非常に大きいと思います。
A
現在の母子保健法で定められている
「家庭」での視力検査とアンケートだけでは、精度向上に限界があります。
それを補うために、2次検診での「屈折検査」導入が望まれます。
日本小児眼科学会や乳幼児健康診査のための身体診察マニュアルでも指摘されています。
しかし、すべての健診に眼科医や視能訓練士が参加することは難しく
保健師や看護師が屈折検査を行う場合、両眼開放型オートレフが適しています。
導入に際し、費用対効果をあげて、すべての子どもが平等に障害克服のチャンスを得られることが大切です。
健診への導入ではなく、小児科クリニックで屈折検査を行っているところもありますが
小児科医向けSpot Vision Screener運用マニュアル
日本弱視斜視学会 日本小児眼科学会
やはり『理想は3歳児健診に導入』して
無料ですべての子どもが屈折検査を受けられることです。
そこで、群馬県は検討会議を設置して、屈折検査導入のための独自のマニュアルを作成し、全県下での屈折検査導入、精度管理の向上を実現しました。
現在では、他県からの問い合わせや視察もあり、群馬モデルとして注目されています。
3歳児健康診査における眼科検査の手引き ~弱視の早期発見のために~
平成30年3月 群馬県・群馬県医師会
ご指摘の通り、弱視の見逃しは、本人や家族だけでなく、大きな社会的損失です。
健診は市町村事業ですが、国や県、医師会や関連医会が協力してサポートすることで、最大限の費用対効果をあげることが可能だと思います!
ちなみに、年に数回検討会議を開催し、健診の成果や問題点、手引きの修正などを話し合います。
また、毎年県下の保健師を対象に研修会も開催しています。
丁寧に教えていただき、本当にありがとうございます。
お母さん、お父さんたちへ一言お願いします。
今日お話しした弱視のポイントは
「視覚の発達は脳の発達であるため、タイムリミットがある」
ということです。
他にも一刻も早く治療が必要な病気に
網膜芽細胞腫、先天白内障、乳児内斜視などがあり
赤ちゃんの時から気をつけるべき目のチェックを
最後にお伝えします。
■こんな時は眼科へ
・目つきがおかしい
・テレビを見るときに異常に近くに寄ったり目を細めたりする
・片目を手でさえぎるとひどく嫌がる
・目が揺れている
・頭を傾けたり、横目でみたりする
・斜視のように見える
・黒目の中央が白く見える
医療者でない皆さんにも、理解いただきたい今回のような内容を
広く知っていただけるようについては
関係機関と連携して取り組んでいきたいと思います。
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わたし自身、小さい頃から高度近視で
昨年ICLという治療で視力矯正を行った一人です。
(裸眼視力0.05→1.5)
つまり、矯正できたので「弱視」ではありませんでした。
小さい頃から眼鏡やコンタクトで煩わしさは感じていましたが
自分の未来を暗く感じたりすることはありませんでした。
今回、もっとも恐ろしいと感じたのは
弱視の場合
6-8歳程度までに治療がされないと
一生視力が回復しない
ということです。
目は一生ものであり、最も多くの情報を扱う臓器です。
ぜひ、子どもの可能性を狭めることのないよう
早期発見してほしいと考え、投稿しました。
親が弱視の可能性を理解し
子どもをよく観察することはもちろん大切ですが
国を挙げて、仕組み化していくことが大切だと感じたし
子どもの未来にとって、本当に大切な内容なので
引き続き注目していきたいと思います。
(参考)
日本弱視斜視学会はコチラ。
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![園田 正樹](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/5348839/profile_a314c58c68e34850b73fe03c9e152c45.jpg?width=600&crop=1:1,smart)