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週間レビュー(2022-10-16)_痕跡を残さない建築
気候が突然変わって、体調が変な感じである。
秋から冬になろうとしているんだな。
ロフトワーク創業者の林千晶さんのワークショップ
ロフトワーク創業の林千晶さんは起業家として本当に素敵な方だと思った。メタバース公論の際に初めてお話を聞き、今回ワークショップでご一緒させていただいて…場の雰囲気を一変させる言葉の紡ぎ方、そして並外れた行動力と自己変革への姿勢。
1週間前にこの考えが大事だと思って今実行してみてるということや、大企業との〜〜はめっちゃ初めてのことだけど、自分にとって新しいことで楽しい!など)この人と何かやるとすごい楽しそうだなと思える力。
何よりも、ワークショップの設計者サイドなのに、自分からたくさん質問をする好奇心に驚いたりした。
個人的には今一番振る舞い方を含めてベンチマークしたい方だなと思う。あのリーダーシップがあるからこそ、色々な人や経営者の心を動かすのだろうなと思った。新しい建築家像のように思ったりした。
未来に対して不安な感覚を言語化するのと同じくらい、何にFunなのか、何に自分達は楽しく思うのか、小さくても大きくても自分は世の中の何を変えたいのか、何に今現在価値があると考えているのか。それに対して自分の行動はどの程度追いついているのか?
伊藤穰一が自分のMITからのメンターだと言っていたが、かなりタイプが異なるように思う。彼とどのように何を会話するんだろうか。
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OKRの設定
まだ完成していないのだが、毎週定量的目標だけを追って勉強や制作をしていたのだけれどOKRに変えていこうとしている。
というのも大学の講義(さすが建築学科と思うくらいに日々重たい…ががんばらねばならぬ。)と個人プロジェクトと仕事の案配をあまり丁寧に調整できず、身体的にテンションの上げ方もしんどくなってしまっている。
朝起きれなかったり、夜寝付けなかったり、ストレス値も高いので躁鬱の自分としてはテンションのリズムを工夫せねばならないと思っている。
これは来週までには必ず完成させる。
シゲンテキジン
#法政大学デザインフォーラム 1回目の塚本由晴先生の講義「資本的人について」面白かったな。数年前に日本財団福祉コンペで出会った言葉でもあるけど、「サービスに依存して生きるために、我々が人的資本になろうとする」という社会デザインが崩れているのはわかる。
— 森原正希/Masaki Morihara (@hamorari3) September 28, 2022
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塚本由晴さんの法政大学フォーラムに参加した。彼の論理的な「資源的人(シゲンテキジン)」の取り組みは自分の考えていること、進めているプロジェクトとも関連性が高く、かつ言語化されておりとても勉強になった。
資源的人は人的資本の逆説的な意味合い。人的資本は分業制度と資本主義の経済成長のための論理であり、その逆説を取ると人間的な社会関与方法が改まるのではないか?という考え方。
人的資本的な「何ができる人間か?」ではなく、「何を周りから引き出せる人間なのか?」であり、これしかできない人を産まないようにすることはネオリベ的な人間観からの脱却を図るものでもある。
これは林千晶さんが「都市「都市に行くほど、自分達は貧しくなっていると思う」とおっしゃっていたのと同じである。理由として、都市に行けば行くほど全ての物事がサービスになってしまうからだという(マルクスの資本包摂のようなことと同じである。)
都市ではサービスを享受しなければ生活できない。
→サービスを受けるためにはお金が必要
→そのために支出はどんどんと増える。しかし労働者の給料は上がらない。
→サービスがなければ、あらゆる資本や資源に直接アクセスできないし交換すらできない(例えば食料もサービスに頼る)息ができないのと同じ状況。
→しかし都市ではないところではサービスに包括されない交換の理論があり、その理論が大事、地方の論理で住まい方を更新できると良いのかもねと。
→有用なサービスほどグローバルなサプライチェーンを前提として優位性を持っている。しかしこれからもそれで良いのかというと問題が多い。
これは確かにそうであり、建築というものもそれに加担する。サービスの一部としての建築に成り下がってしまったのはその影響であり、本来は祝祭性や時間的合意や記述により生成されるものなはずである。
また最後に空間論について。
空間という概念は自由をもたらしたが、社会に対しては非常に無責任な考え方であり今の時代に適しておらず、賞味期限が切れている。外部から切り外し空間という括りの中で自由な表現や生産を許すからである。事物連関ではなく線分的な思想は21世紀で終焉なのである。
丹下健三が建築から都市計画まで一貫して説明するために「空間」という概念が発生したらしい(これのファクトは知らないので調べたいが)西洋的建築観(=ユーロセントリズムな建築)ではなく円環的でコモンズが最下層にあるような生活構築様式に変化するのではないかということであり、円環ではなく閉鎖的な自由を構築してきた空間という概念は解体に向かうのではないかという。個人的にこの建築的転換は同意であり、サービスサプライチェーンの見直しや気候変動のような複雑性に対して複雑に扱っていかねばならない物事が増え続けることも然り、閉鎖的な空間という概念が建築の停滞を招いていることも然りであると思っていたので、西欧的空間という概念自体を書き換えるという視点は学び深いものであった。
巻組プロジェクト
1年ちょっと前から巻組の事業開発のサポートをさせてもらっているのだが、駆け出しとしてとても好調なのでここでも記載しておく。
巻組のシェアハウスシリーズのとても良いところは、決して消費的でも事業のスケーラビリティだけを追い求めるハード価値生成だけではないところにある。かつ今の賃貸市場の仕組みはユーザーが我慢せねばならない、または無知ゆえにサービスとしての問題が多いように思うし、新築市場は空き家ストックが多い国であるのに増加し続けている。建築の実態は生活者に寄り添い切れないまるで空っぽな産業なのだと思う。そのような状態に対して課題提起とプロトタイプの提示をできたら良いなと思っている。
これからの事業成長に向けて、サービスデザインやリブランディング、そしてハードデザイン等々も一貫して整理していく必要があるがそれも含めて頑張っていきたい。
ジャン・プルーヴェ展@MOT
ジャン・プルーヴェ。整えられた展示構成、そしてプロダクトの数々に触れると、彼の考えていたことやりたかったことがスッと伝わってきた展示会だった。彼のような開けた建築家やものづくりの人になりたいなと思った。
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その他
赤ちゃんに出会った。
自分と23歳以上離れているんだな…と客観視するとこの子にとっての23年後はどんな姿なんだろうか、どんな社会になっているんだろうか、果たして平和なのかどうなのか、自分は生きているのかな…などとやっぱり考えてしまう自分がいたりする。生命って不思議で、きっと何も考えてないのかもしれないけれど、笑ったり泣いたり、感情を示したりしていた。
ちゃんと丁寧に、濃度を持って生きていきたいものだ。
来週も頑張ろう。