少し着物に興味ある人向け「東京キモノショー2023」の歩き方
どうも、3月24日からの三日間、東京日本橋界隈にて開催される「東京キモノショー2023」オフィシャルサポーターのマサキモノです。
はじめまして!の方が多いと嬉しいのですが、僕は中古女性着物を洋服とMIXして楽しんでいる。というやや亜種な着物民の一人です。以前着物メディア「きものと」さんでインタビューしていただたので「お前誰だよ」って方は是非読んでみて下さい。
それでは記事の本題にはいります!
東京着物ショー2023の概要
さて「東京キモノショー2023」は2017年から行われている日本最大級規模の着物イベントです。今回は3日間で4つのメイン会場、18のサテライト会場で行われる12ステージ、12ワークショップ、80店舗出店のマルシェが予定されています。
かなりのコンテンツ数ですが、すでに着物を楽しんでいる人なら迷いつつも自身の嗜好に従い、下記公式サイトからガイドブックを見てスケジュールを組むことでしょう。
本記事は少しだけ着物に興味あるかもレベルの人向けです。この偏った内容になるであろう記事を書くに至った経緯は以下です。
対象を「少し着物に興味ある人」だけにした理由
着物民のヒヨコどころかタマゴさんにだけ狙いを定め、もし僕が東京近郊の友達に東京キモノショーをオススメするなら、とりあえずこれだけは見て!あとはノリで!という目線でたった3つ+1を紹介します。
オススメの紹介の前にまだ着物を着ていない人が参加するにあたり、最初に浮かびそうな疑問2つを解決しておきます。
Q1:どんな服装で行くべき?A:洋服でOK
「着物で行かなきゃだめ?自分だけが洋服だと浮かない?」と思いますか?
着物参加は全体の8割弱(まあ普通に多いですけど)で、特に若い方や学生さんは洋服比率が多いとのこと、もちろん誰でも洋服で全く問題ないです。
Q2:三日間のいつ行くべき?A:いつでもOK
東京キモノショーは3月24日から26日の三日間行われますが、僕のオススメではどの日でも楽しめます!
オススメ1「キモノスタイル展」
会場:中央区日本橋富沢町 11-12「サンライズビル」
これだけでも行く価値があるのが「キモノスタイル展」。今回の東京キモノショーのテーマであるキモノタイムカプセルの中核となる「ネオ昭和レトロ」を表現するコーデ集や、昭和に大流行したデザイナーやアーティストが手がけたDCブランド着物も並びます。
DCブランド着物の展示
有名どころでは、僕の永遠のアイドルのデヴィッド・ボウイの衣装も手がけたデザイナー山本寛斎。「瞬間瞬間に爆発して生きて行こうぜ!」と教えてくれた芸術家岡本太郎。伝説のパリコレモデル山口小夜子。などが手がけた着物も見れます。世界に誇るクリエイターと世界に誇る着物の組み合わせ…書いてるだけで血圧が上がります。
着物の今が知れるコーデ群
また、今現在も着物を作り続ける老舗の着物屋さんや新進気鋭のクリエイター作の着物とそれぞれの着物を活かしたコーディネートも目白押し。
ちょっと興味あるレベルのアナタの何かにも触れるコーデがきっとあると思います「今の着物」を是非チェックしてみてください。ちなみに僕も1コーデ出品します。(まだ何にするか迷っています)
昨年のキモノスタイル展の様子は下記から見れます。3Dですって。
オススメ2「銘仙(めいせん)コレクション」
会場:中央区日本橋富沢町 8-10 「綿商会館」
2つ目のオススメは、銘仙コレクターの木村和恵さんが半生をかけて収集された「銘仙」(めいせん)コレクションです。(上記画像はイメージ)
銘仙は、お洒落アンティーク着物の代名詞で「銘仙」と聞くだけでよだれが出る着物好きは多数存在してます。
僕も銘仙には「ド派手な色やモダンな柄行きが目にも眩しい着物」って感じのイメージを持っているのですが、江戸時代から近代までは地味なものが多かったらしいです。
ファッション業界よろしく着物業界が銘仙を流行らせた説
明治後半くらいにお嬢様学校で「派手な着物ダメ!銘仙以下にしなさい」と定められたのを「商機!」と見た呉服商と機屋(はたや)が協力し、洋服に負けない色鮮やかで派手な柄の銘仙着物を売り出し、女学生にぶっ刺さり大流行した説。
派手なのダメって言ってるのに「銘仙ならいいんでしょ?」という屁理屈で流行を作った当時の着物業界のたくましさを感じる話で僕は好きです。
所詮wikiなどを参考にしているので僕の銘仙の紹介が正しいかわかりませんが、時代を超えて何度も流行したすごい着物であることだけは間違いないです。
今見ても「なんじゃこりゃぁ!」って物もきっとある刺激的なコレクションだと思います。着物好きならずともファッション好きも楽しめるはずです。
オススメ3「期間中の会場や日本橋界隈そのもの」
3つ目は会場近辺を含む日本橋界隈そのものです。そこは電車で辿り着ける着物ワンダーランドと化しているはずです。
着物は民族衣装であり工芸品であり美術品ですが、とても重要なのは今も着られている現役の服だということ。
「飾りじゃないのよ着物は」とおっしゃる着物好きはたくさんいらっしゃって、確かに人が着て完成する服なんだよな。と着物好きの端くれの僕も思う訳です。
君は数千人が着物を着ている様を見たことがあるか?
毎回期間中は1万人前後が来場されるというこのイベント。8割近くの方が着物で来場されるのは前述した通りです。
実際に着物を着て歩いている人をこれほど大量に目にする機会は、映画の撮影でも早々ないシチュエーションだと思うし、期間中この界隈自体が見応えのある街になると想像してます。
あと、これはいうまでもないことなんですが、来場される方々を無断で撮影するのはダメゼッタイです。どうしても気持ちが抑えきれない時は一声かければ大半の方は応じてくれるんじゃないかと思います(きっと)
オススメ+1「カレンブロッソの着物レンタル着付け」
中央区日本橋室町3-2-1 コレド室町テラス1F
+1は今回の東京キモノショーでは唯一っぽい、カレンブロッソさん店舗で行われる「きものレンタル&着付け」サービス。ちなみに+1とした理由は対象が女性のみだったから。
初心者が着物を自装するのはハードルが高いので、イベントが楽しめなくなるくらいなら洋服で良いと思いますが、できれば見るだけじゃなく着る楽しみも知って欲しいのが全着物民の願い。
着物を着ることで変わる世界観を体験して欲しい
着物を着る人は「優雅・おしとやか・品がある」みたいなイメージあるかも知れませんが(実際いるんでしょうが)着物を着ることによって自然と生まれてる部分もあります。
歩幅が狭くなるため自然と歩調は緩やかになり、袖には袂(たもと)があるため手を伸ばして何か(醤油とか)取る時には逆の手でそっと袂を押さえる動作などが「たおやかさ」を演出したりもします。
また、着物を着ることで姿勢と動きが変わる効果で、色々な物の見え方も変わる実感があります。なんというか諦観(ていかん)めいた視点を持てる気がしてますが思い込みの可能性もあります。
そして、この三日間の日本橋界隈は着物姿の方が多いので、木は森に隠せの木状態の安心感もあるので意外にデビューに向いているイベントかも知れません。カレンブロッソさんからメイン会場は徒歩で15分ほどの距離です。着物散歩楽しんでください。
終わりに
少し着物に興味ある人向けに絞って憶測で4つほど紹介しました。
その他にもトークショーやファッションショー、着物小物を作るワークショップ、お茶席など、たくさんの催しものがあります。もっと楽しみたい方は是非、公式サイトを見たり、ガイドブックをダウンロードしてみてください。
たくさんの方が参加され、着物との距離が縮まることを祈っています。
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