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【TwitterSpaceArtTalk】 Hito Steyerl(ヒト・シュタイエル,1966-) 2023年6月28日放送分

TwitterSpaceArtTalkは、Twitterのスペース機能内で
私現代美術家のMasakiHaginoを語り手として、東京美術館巡り(@tokyoartmuseum)さん、そしてスポンサーにイロハニアートさん(https://irohani.art/)を迎えて、世界中の現代アーティストを紹介、解説する第2第4水曜日21時より開催している1時間番組です。

アーカイブはそのままTwitter上でも聞くことができますし
Podcast「ArtTalk-アートトーク-」の方でもアップ予定です。
この記事では、番組内で挙げる画像や、情報の物置場としてまずは公開しています。
記事まとめはイロハニアート(https://irohani.art/)でもアップ予定です。

(noteではメンバーシップ・ベーシックプラン限定で文字起こし的まとめ加筆記事を先行で公開しています。)

2023年6月28日の今晩はHito Steyerlをご紹介します。
Twitterアカウントをお持ちでない方も下記URLから直接聞くことができます。本記事と合わせてご拝聴ください。

https://twitter.com/i/spaces/1vAxRAwvpYDJl?s=20

Hito Steyerl
1966-

ヒト・シュタイエル (Hito Steyerl, 1966年 ミュンヘン出身)は、エッセイ映画や論評において、ポストコロニアリズムやフェミニズムに関する批評を展開するドイツの映画監督、作家、批評家、教育者。

作品は映画とアート、理論と実践の接点にある。彼女の作品は世界中の映画祭や美術展で上映されており[1] 、ドクメンタ12(2007)、ヴェネツィア・ビエンナーレのドイツ館代表(2015)、ミュンスター彫刻プロジェクト(2017)にて展示。 アート雑誌 "ArtReview"は、国際的なアートシーンで最も影響力のある人物として、毎年恒例の "Power100"リストで2017年、初の女性アーティストとしてシュタイエルを1位にした。2021年にはドイツ政府のコロナ禍での文化助成不足への抗議から、ドイツ連邦共和国功労勲章の受賞を辞退している。

wikipedia より引用
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%AB


Hito Steyerl: ‘Animal Spirits,’ 2022


Gallery Weekend Berlin 2023でベストだったと高評価の、Esther Schipperで開かれたHito Steyerlの初個展。上の映像は2022年のものだが、今回はEsther Schipperに規模を合わせて作られたサイトスペシフィックの作品だ。

植物とは別に、ガラスの球体にはセンサーが内蔵されており、植物の健康状態の指標を測定したり、空間内の訪問者の接近に反応したりする。センサーによって収集されたデータは、光のきらめく粒子の雲に影響を与え、アニメーション化された先史時代の洞窟の投影に現れる。もうひとつのスクリーンでは、ドイツの俳優マーク・ワシュケが経済学者ジョン・メイナード・ケインズになりきって撮影したシーンと、スタイアールが北スペインの羊飼いやアーティスト仲間に行った歴史的なフィルム映像、アニメーション、モーショングラフィックス、ドキュメンタリーインタビューが交錯する物語映像が上映される。文化的生産のポストパンデミックな状況、暗号通貨とNFTアートのブーム、発酵の背後にある生物学的システムに触発された分散化と自律のシステムの可能性といったトピックに触れている。

主な個展:「Hito Steyerl - A Sea of Data」国立近現代美術館、ソウル(2022年)、「Hito Steyerl:I Will Survive, Stedelijk Museum, Amsterdam (2022); Hito Steyerl.I Will Survive, Kunstsammlung Nordrhein-Westfalen K21, Düsseldorf, and Centre Pompidou, Paris (2020-21); Hito Steyerl, n.b.k. - Neuer Berliner Kunstverein, Berlin (2019-20); This is the Future, Art Gallery of Ontario, Toronto (2019-20); Hito Steyerl:Drill, Park Avenue Armory, New York (2019); Power Plants, Serpentine Galleries, London (2019); Käthe Kollwitz Prize 2019.Hito Steyerl, Akademie der Künste, Berlin (2019); The City of Broken Windows, Castello di Rivoli, Turin (2018); Liquidity Inc., The Institute of Contemporary Art, Boston (2017); Factory of the Sun, Museum of Contemporary Art, Los Angeles (2016); The Distributed Image, LUMA Foundation, Arles (2016); Duty-Free Art, Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofia, Madrid (2015); Liquidity Inc、Tensta Konsthall, Spånga (2015); Too Much World, Institute of Modern Art, Brisbane (2016); Hito Steyerl, Artists Space, New York (2015); Hito Steyerl, Van Abbemuseum, Eindhoven (2014); Hito Steyerl, Institute of Contemporary Arts, London (2014); Circulacionismo, Museo Universitario de Arte Contemporaneo, Mexico City (2014); Hito Steyerl:Guards, Museum of Contemporary Art, San Diego (2013); Focus: Hito Steyerl, Art Institute of Chicago (2012); The Kiss, Overgaden Institute of Contemporary Art, Copenhagen (2012); Hito Steyerl, n.b.k. - Neuer Berliner Kunstverein, Berlin (2009); The 1st at Moderna: Hito Steyerl, Moderna Museet, Stockholm (2008); Red Alert, Kunsthalle Winterhur, Winterhur (2008).

Lovery Andrea

https://vimeo.com/533265768


Red Alert

2007年の作品。タイトルからも分かるように「警告」の意味を持った赤色が表示されたモニターだ。塗りつぶされたトリプティクといえば、Alexander Rodchenkoの"Pure Red Color, Pure Blue Color, and Pure Yellow Color"を引用しているのがはっきりと分かるだろう。Rodchenkoが「絵画の限界」を表現していたことを考えると、Steyerlは「映像の限界」について表現をしているようにも見える。

Duty Free Art

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(アフェリエイト含みます)

Steyerlは、芸術とコマーシャリズムの複雑な相互作用を探求し、現代の芸術がどのように商品化され、流通し、市場化されているのかを分析している。彼女は、芸術作品が「デューティー・フリー」(免税)な状態であるかのように、国境を越えて取引されることについて考えている。

この本では、芸術市場、コレクター、オークション、さらにはインターネットなどのテクノロジーが、芸術作品の価値やアクセスにどのような影響を与えているのかに焦点を当てており、グローバルな格差や政治的な問題も取り上げながら、芸術の現在の状況を批評的に検討している。

Hito Steyerlの「Duty-Free Art」は、現代の芸術と経済の関係性についての考察であり、芸術作品の商品化と流通に関する問題を取り上げている。彼女の独自の視点から、グローバルな芸術市場の仕組みや社会的な影響について議論している。

Power Plants(2019)

「Power Plants」は、現代社会の権力構造や経済システムを扱いながら、映像とテクノロジーを駆使して表現されています。作品の中心には、大規模なパワープラントや電力関連のインフラが登場し、これらが現代社会のエネルギー需要と経済成長にどのような役割を果たしているかを探求している。

Steyerlは、映像の編集やデジタル技術を通じて、現実とフィクションの境界を曖昧にし、視覚的な洞察力を提供している。彼女は、私たちがエネルギーの供給や使用に依存している一方で、そのシステムがどのように権力と利益の構造に結びついているのかを問いかけているように見える。

「Power Plants」は、社会的な問題や環境に関する洞察を提供するだけでなく、映像と技術の力を使って現実を再構築し、見る者に対して疑問を投げかける作品だ。この作品を通じて、私たちはエネルギーと権iki力の関係性について深い洞察を得ることができる。


Masaki Hagino
Contemporary painting artist based and work in Amsterdam and Cologne.
https://linktr.ee/masakihagino

Web : https//masakihagino.com
Instagram : @masakihagino_art
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Podcast : ART TALK Podcast
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Opensea : @MasakiHagino



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