🍀旅する心と思いやりについて🍀

先日、友人と遊ぶ千葉旅行、ワクワクしながら飛行機を降りようとした時のことです。
私の前には、周囲の人の荷物を降ろすのを手伝っている、親切な男性の姿がありました。

すると突然、斜め前から「あなたたちが邪魔で荷物が下ろせない、退きなさい！」という声が。通路は人でいっぱい。誰もが「退く」のは難しい状況でした。

瞬間的に、心の中で「黙れ！はばあ！」という声が響きました。

...はい、告白します。
NVCを長年実践している私ですが、良くこんな感情が湧き上がってきます。
その時の私は「思いやり」や「共感」からは程遠い場所にいました。

瞬時に顔を出す「自分ファースト」な反応。
人には「NVC的にはお互いのニーズを大切にして…」と伝えているのに、なかなか行動が伴わない。

「生まれ持った性格なのかな…」と、ちょっぴり落ち込む自分もいます。

けれど、私たちは皆、完璧な慈悲の存在になることを目指しているわけではありません。
「思いやり」の第一歩は、自分の中の「はばあ！」と言いたくなる気持ちに気づく事。

そして、 私の中にある「自分ファースト」な部分を、私の一部として認める。

そのうえで、相手を「最善を尽くしている」という慈愛の目で受け止める。
あの時、女性はどんな気持ちで、どんな願いがあって、あんな風に言ったんだろう？
もしかしたら、急いでいたのかもしれないし、周りの状況が見えづらかったのかもしれません。

もし、あの時、私が「落ち着いて」「周りの状況を見て」と心の中で唱え、彼女に「お急ぎですか？ 荷物、おろしましょうか？」と声をかけられたら…

世界は少し変わったかもしれません。

それに、私自身の心も、少しは軽くなっていたかもしれません。

NVCは魔法の杖ではありません。
でも、人と人がわかり合うための、大切な視点を与えてくれます。
「自分ファースト」な私だけど、NVCの視点を通して、少しずつでも周りの人と繋がる方法を探していきたい。

完璧を目指さなくていい。
そのままの自分を受け入れることから、
本当の思いやりは始まるのかもしれません。
今回の旅は、そんな学びをくれた、忘れられない旅になりそうです。