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彼はとにかく、わたしを撫でる。 何度も何度も、何分でも何十分でも飽きずに撫で続け、彼との逢瀬が終わる頃には、髪がめちゃくちゃになっているのはいつものことだ。 撫で方は多種多様であり、「ぽんぽん」だったり「なでなで」だったり「わしゃわしゃ」だったり「よしよし」だったり。 そのときの状況によって撫で方は変わり、例えばわたしが仕事で過酷な連勤が続き疲れ果てていたら「ぽんぽん」だし、例えばベッドの中で他愛のない雑談をしていたら「よしよし」だし、例えばふたりで大笑いしていると