本棚のゴフスタイン

こんばんは。
昨夜、出張から帰って来ると、ちびちゃんは眠っていました。
今朝、ちびちゃんの声で目を覚ますと、うれしそうに、にこにこしてこちらを見ています。
ただいま、といいました。
おかえり、と言ってくれて、うれしかった。
1冊の本を渡され、並んで寝たまま読みました。
くまのプーさんでした。
クリストファー・ロビンが階段を降りてくるところを読むたびに、なんてすてきなはじまりだろうと、うっとりした気持ちになります。

さて、きょうは本のこと、ひとりの作者について書いてみます。

ぼくにとっては特別な、大切な存在です。
彼女が描いた絵と言葉はぼくの宝物。
M.B.ゴフスタイン。

なにかをきれいだなと感じたり、
好きだなと感じたり、
大事だなと感じたり、
うれしいな、
しあわせだな、
ずっとこのままがいいな、
忘れたくないな、
そばにいたいな、
大切なものについてのたくさんの想いがあります。

そんな想いについて、ぼくだけじゃない、あなたもなんだね、と感じられる瞬間に出会うことができたら、体中がよろこびでいっぱいになります。

でも、そうではないことも。
こんな風に感じているのは、ぼくだけなのかな。
そのことが妙に悲しくなることもあります。
大切にしていることを手放してしまいたくなるような時です。

ぼくの本棚にはゴフスタインの作ったうちの10冊があります。
1冊を手に取り、開きます。
この世界を支える、もうひとつの世界が現れます。
ゴフスタインの声は決して大きなものではなく、ひそやかで、心の芯まで届くものです。
その声に、ぼくは耳を澄ます。
読み終わると、ぼくはぼくの大切なものをちゃんと、大切にできるようになっています。

ゴフスタインの本に登場する人物は、それぞれが大切にしている気持ちや願い、記憶や言葉をちゃんと大切にしているのです。

1940年12月20日に生まれ、2017年12月20日に彼女はこの世を去りました。

マリリン・ブルック・ゴフスタインはいつもいつも繰り返し、ぼくに伝えてくれます。

あなたはあなた、それこそが美しいことなのよ、って。








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