一進一退のサイン
台風が来るのをじっと待っている。
「時間切れになるのをじっと待っている」
それは今に始まったことではない。
少しずつ沈んでいく。
そんな感覚を持ちながら、いかに良くなるかではなく、いかに目を逸らすかに注力してきた。
午後6時。
こうなる前に買い物に出かければ、簡単に必要な全てものが手に入るはずなのに、布団の中で衰弱している、あるいはしているふりをしていたら、窓を雨が叩き始めた。
行き止まりなやなぁ
そう思ってから、4年くらい平気で立っていることに驚く。
行き止まってから、死ぬこともなく、止むこともなく、表面上は順調にキャリアを重ねている。でも少しずつ何かが失われて、何かが損なわれているはずだ。知る由もない範疇で。
多分前向きになるきっかけを探している。
窓の雨音は激しさを増している。
果たして内側の雨はいつやむのだろうか。
気圧配置のように、待っていれば自然と変化するものでもない。
果たして、と思案に耽る以前に動かねばならない。
選べるものがまだあるうちに。