本当はなんでもできる
単純な自分は、ハリーポッターを見返してそう思う。
小学1年生。市の管理するひまわり畑のある公園に、なだらかな芝生の丘があった。
そこに特大のスクリーンを設置して、ハリーポッターと賢者の石が上映されていた。
映画館よりもある意味特別な体験だったかもしれない。
そんな大きな画面で映画を見たことなんかもちろんない。ケルベロスの迫力は物凄かった。
これからどんどん世の中は良くなるし、自分もできることが増えていく。そういう気持ちが膨らんだことを思い出した。
今だってあの頃から比べて歳をとっただけで、自分は自分で世界は世界だ。
大切な基準点に自分を戻してくれる映画の力を、短絡的に「魔法」と呼びたくなる。