shift innovation #25 (i.lab hack 1)
今回、i.labの「サステナビリティへのリ・デザイン」をテーマにしたミニ・ワークショップに参加しました。
【概要】
サステナビリティに関して、環境問題の深刻化と社会的機運の高まりにより、生活と仕事の両面に強い影響を与えていますので、慣れ親しんだ、身近な製品やサービスであっても、サステナブリティの観点から、今後、その存在が受け入れられなくなる可能性があります。
今回のミニ・ワークショップでは、身近なものとして「ポテトチップ」「子供の靴」「ライト」を対象に、サステナビリティを考慮することによって、リ・デザインすることに挑戦します。
ミニ・ワークショップでは、i.labが収集した「サステナビリティ100」というサステナビリティの観点で優れた事例から活用できる要素を抽出した上で、「ポテトチップ」「子供の靴」「ライト」について、機能・意匠・流通・素材の側面からリ・デザインします。
【勝手にリ・デザイン(事前学習)】
今回、i.labが収集した「サステナビリティ100」というサステナビリティの観点で優れた事例から活用できる要素を抽出するという事前課題がありました。
事前課題は、ミニ・ワークショップ当日、「ポテトチップ」「子供の靴」「ライト」をリ・デザインする上で、事例より抽出したサステナビリティに関する要素を活用するためのものです。
そこで、今回は、ミニ・ワークショップ当日の事前学習として、i.labにおけるミニ・ワークショップの主旨とは異なり、i.labが収集した「サステナビリティ100」の事例を活用せず、リ・デザインすることにしました。
【勝手にリ・デザインしたアイデアの概要】
(タイトル)
ボリュームたっぷり、味変用チーズたっぷり、「食べるな危険」ポテトチップ
(製品)
ジャンボサイズのポテトチップ
味変用トッピングのチーズ
(コンセプト)
美味しいポテトチップの食べ過ぎを抑止することによるサステナビリティな体
(ターゲット)
ポテトチップの封を開けると一気喰いをしカロリーを摂り過ぎてしまう人
(特徴)
ボリュームたっぷり、味変用チーズたっぷり、美味しいけれども体に悪いという「背徳感」によって、一気喰いを抑止できる。
(効果)
ポテトチップの一気喰いを抑止できる。
生活習慣病等に関わる医療費を削減できる。
医療費削減により社会保障費を削減できる。
(リ・デザイン)
「サステナビリティな体にするため内容量を少なくする」というように物理的に食べる量を抑止するのではなく、「あえて内容量は多くするものの、背徳感により食べる量を少なくする」というように心理的に食べる量を抑止する。
【勝手にリ・デザインしたアイデアの思考プロセス】
【勝手にリ・デザインしたアイデアの思考プロセスの解説】
今回、ポテトチップをサステナビリティの観点からリ・デザインするということで、はじめにポテトチップから想起したことは、「ポテトチップは美味しいので、一袋を一気喰いしてしまい、食べ過ぎてしまう」ということでした。
「サステナビリティ」から「環境問題」、そして「ポテトチップの袋」というような課題もあったのですが、ポテトチップの食べ過ぎは、体がサステナビリティではないと思いましたので、体の視点から検討することとしました。
そこで、はじめに「美味しいけれど食欲が減退するポテトチップ」というコンセプトを設定しました。
このコンセプトは、普通、美味しいポテトチップであれば、食欲が増してもっと食べたくなりますが、美味しいポテトチップであるにもかかわらず、なぜか食欲が減退するというコンセプトとなります。
はじめに、食べ過ぎを抑えるためには、内容量を少なくするというように、物理的に抑止するしかない(固定観念)と思いましたが、それでは、身体的にはサステナビリティであっても、心理的にはサステナビリティではないと思いました。
そこで、ポテトチップの内容をあっさり味からコッテリ味に徐々に変えることにより、段々と胃が重くなることによって、食欲が減退するのではないかと思いました。
しかし、袋に入ったポテトチップのあっさり味・コッテリ味を自分で選択(調整)する余地がありませんので、主体性がなくなることによって、心理的にサステナビリティではなくなり、また、袋も小分けにするため、物理的にもサステナビリティではないと考えました。
次に、内容量をそのままにし、カロリーを2倍にすることによって、食欲を減退させることができないかと考えました。
そこで、カロリーを2倍にする上で、内容量を2倍にするのでは、今までと変わりませんので、カロリーが高く美味しいものはないかと考えました。
その時、想起したものがチーズですが、はじめからチーズが入っているものであれば、普通に売っていますので、はじめはシンプルな塩味であるものの、チーズを自分の好みの量にして食べることができると共に塩味からチーズ味に味変できることによって、味と量共に自分が主体的に選択することで、食べることに対して、心理的にサステナビリティになるのではないかと考えました。
また、食べている途中に自分の選択が間違っていなかったかを問い直すことで、より「背徳感」が増すことによって、食べ続けることを抑止することができ、そして、食べ続けることを抑止することも、自分が主体的に選択することで、食べないことに対しても、心理的にサステナビリティになるのではないかと考えました。
【「サスティナビリティ100」の事例の活用】
創出したアイデアに関して、例えば、i.labが収集した「サステナビリティ100」の事例にある「aiboドック」より抽出した要素を強引に当てはめてみることとします。
「aiboドック」の事例は、定期検診(修理)を受けることができることにあわせて、家族に懐き成長することができること、つまりは、家族にあわせてカスタマイズされ愛着が湧くことも、サステナビリティにつながるものであると考えました。
そこで、創出したアイデアにおいては、チーズを自分の好みの量にして食べることができると共に塩味からチーズ味に味変できるというように、カスタマイズできることによって、ポテトチップに愛着が湧くなど、サステナビリティにつながるものであると考えます。
(ポテトチップに愛着が湧き食べたくなる、でも、背徳感により食べるのをやめたい、これを繰り返すことにより・・・。これこそまさに「食べるな危険」ポテトチップ。)
【まとめ】
今回、「サステナビリティのリ・デザイン」というテーマに基づき、リ・デザインしました。
リ・デザインした内容とは、「サステナビリティな体にするため内容量を少なくする」というように物理的に食べる量を抑止するのではなく、「あえて内容量は多くするものの、背徳感により食べる量を少なくする」というように心理的に食べる量を抑止することにより、サステナビリティな体にすることによって、新たな価値を創出するというものです。
サステナビリティの捉え方として、体の視点から捉えましたので、サステナビリティな体になることにより、病気を予防できる。そして、病気を予防できることにより、医療費を削減できる。その結果、社会保障費を削減できるなど、持続可能な社会を築くことができるのではないかと考えました。