shift innovation #40(f∞ studio hack 1)
今回は、FabCafe Kyotoで開催された「f∞ studio『これも写真❓』ワークショップ」に参加しました。
今、「写真」に囲まれて生きている中で、スマートフォンのカメラで簡単に写真を撮り、SNSで瞬時に共有する時代である一方で、「写真」の定義は曖昧になっています。
f∞ studioは、従来の「写真」の概念にとらわれず、その周辺の未来の写真の意味や価値を探求するコミュニティーであり、「写真」の可能性を信じ、未来の写真の意味・みることの意味を模索し続けています。
今回のワークショップでは、f∞ studioがこれまでに得た知見を基に、フィールドワークに出かけ、「これも写真❓」と感じるものを写真や写真以外の方法で採取し、それらを持ち帰り、グループディスカッションを通して、未来の「写真とは❓」を考えていきます。
【フィールドワーク前】
今回のテーマである「これも写真❓」における私自身がイメージした構造とは、「対象物」→「媒体」→「写真(印画紙)」「3D画像」「立体物」というように、「カメラ」「デジタル機器」「3Dプリンター」という「媒体」を通すことにより対象物を変換するものとなります。
一方で、f∞ studioより「これも写真❓」の事例として説明があった、ワリード・ベシュティ氏の作品である「FedEx」は、新しい透明のガラスの箱であったものが、FedExで運ぶことにより付いた傷や割れなどの痕跡を含め「写真」という概念であるようです。
これは、私自身がイメージした「これも写真❓」の「対象物」→「媒体」→「写真(印画紙)」「3D画像」「立体物」をさらに広げたものであり、「ガラスの箱」→「移動」→「移動に伴う傷などの痕跡」というように、「カメラ」という物理的な「媒体」だけではなく、「移動」という機能的な「媒体」も含めた構造ではないかと考えられます。
そこで、フィールドワークをする前に、私自身における「写真」の概念について検討することとなりました。
私自身が捉えた「写真」の概念とは、「媒体を通して対象物の過去・現在・未来を表現するもの」であり、これは、カメラに例えると、「被写体(対象物)」→「カメラ(媒体)」→「写真(対象物の過去・現在・未来を表現)」というように、カメラという「媒体」を通してその前後を変換するという仕組みと同じであり、物理的な「媒体」だけではなく、機能的な「媒体」も含めた構造であると考えます。
【フィールドワーク中】
フィールドワークでは、「❗️」「❓」をテーマに、「これも写真❓」と捉えたものをスマートフォンで撮るという課題があり、1時間をかけてFabCafe Kyotoの近隣を周り、私自身が捉えた「これも写真❓」をスマートフォンで撮りました。
フィールドワーク当日は、小雨が降っていましたので、はじめに目にとまったものとして「雨」があり、「雨」を通して「これも写真❓」を表現できないかと思いつつ地面を見たところ、「水溜り」があったことから、「雨」から「水溜り」「水面の波紋」を「これも写真❓」として捉えることとしました。
ただし、「写真」の捉え方として、対象物を「記録する」という機能があるものとした場合、「水面の波紋」は、記録できるものではなく、一瞬しか存在しないものであることから、「写真」の概念に含めても良いものか議論の余地があるのではいかと考えられます。
これらの「これも写真❓」のうち、「水溜り」「コンクリートの木目のデザイン」「自動販売機」の3点をグループディスカッションの素材としてf∞ studioに提出しました。
【フィールドワーク後】
ディスカッションの素材として提出した「水溜り」「コンクリートの木目のデザイン」「自動販売機」の3点の「これも写真❓」に対して、参加者から「❗️」「❓」に関するフィードバックがありました。
フィールドワーク後、フィールドワーク前に私自身が捉えた「写真」の概念とフィールドワーク中にスマートフォンで撮った「これも写真❓」の画像を比較し、変化を捉えるという課題がありましたが、基本的にフィールドワーク前後で変化はしておらず、「対象物」→「媒体」→「対象物の過去・現在・未来を表現」という構造は同じものとなりました。
そして、最後に、フィールドワークで捉えた「これも写真❓」をアルミホイルで表現するという課題があり、「水溜り」→「雨(自然)」→「水面の波紋」を、アルミホイルを使用することにより、バウンダリーオブジェクトとし作成しました。
【ワークショプを終えて】
今回、「これも写真❓」の構造を、「対象物」→「媒体」→「対象物の過去・現在・未来を表現」という視点で捉えると、様々なものを「これも写真❓」として捉えることができるのかなと感じました。
【まとめ】
「これも写真❓」における「対象物」→「媒体」→「対象物の過去・現在・未来を表現」という構造より、「媒体」が「カメラ」「デジタル機器」「3Dプリンター」のような人工物であるのか、「雨」のような自然物(力)であるのか、「移動」のようなシステム(物流)であるのかの違いがあるものの、これらの「媒体」を通して、その前後において視覚で捉えた画像が変換することにより、新たな価値を創造するものであれば、これら全てを「これも写真❓」として捉えることができるのではないのでしょうか。
(いやー、全てを「写真」と捉えるって、それ無理があるでしょう・・・・・ここは、脳内パラダイムシフトが必要❗️)
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