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「発酵野郎」のライフシフト

突然ですが、みなさんは「伊勢角屋麦酒」というクラフトビール会社をご存知でしょうか?

名前の通り、三重県伊勢市にあるクラフトビールの会社なんですけど、そこが経営しているお店が八重洲にありまして、ずっと行きたいと思いつつなかなか行くキッカケがなかったんですね。

それが先日友人が上京してくるということで、「だったらあそこに行ってみよう」とようやく行くことができました🍺

いろんな種類のビールを飲んで、どれも非常に味わい深くておいしかったのですが(ボキャ貧ですみません...)、印象に残っているのは、NEKO NIHIKI(猫二匹)。かわいい名前でありながらアルコール度数8%というなかなかの攻撃力のあるビールでございました(^^;

ところでなぜ「伊勢角屋麦酒」の話をしているかといいますと、まずここの創業者さんの話がいろいろと興味を惹かれるからなんです。

どんなところに興味を惹くかというと、まずは家業を継続させつつも全く異なる分野への転身も図るライフシフトを実現されていること、そしてその転身のストーリーがこのライフシフト塾の考え方のベースとなっている「才能心理学」のパターンにドハマりしていること。これらの話が非常に興味深く、ご紹介したいと思ったからです。

ということで、今回はこの伊勢角屋麦酒の創業者、鈴木宗成さんのライフシフトのお話をしたいと思います。

1. なぜ「ビール醸造」へとライフシフトしたのか

もともと私がこのクラフトビールを知ったきっかけは、鈴木宗成さんが書かれた「発酵野郎!」という本を読んだことでした。


その本では「伊勢角屋麦酒」の創業ストーリーが綴られているのですが、鈴木さんは440年続く伊勢のお店の跡取りさんなんですね。醤油・味噌、お餅を作って提供しているお店だったそうなんですけど、お店を継いだときはあまりやる気が起きない日々が続いていたそうです。

そこで何か新しい事業をやろうとして地ビール開発に至ったワケなんですが、なぜ地ビールをやろうと思ったのか。

それは鈴木さんがいわば「ミクロな命の鼓動が大好きだったから」なんですね。

鈴木さんは小さいころ微生物が好きすぎて、顕微鏡を買ってもらって微生物が動く様子を無我夢中で見ていたくらい、「ミクロな生命」に強い興味があったそうです。

そして鈴木さんがお店を継いだとき、既存事業では醤油の醸造をしていたので、身近な環境に「酵母菌」というミクロな命があったわけです。そんな「酵母菌」に強い関心を持ち、それを軸に事業化したのが地ビールだったということです。

つまり、「ミクロな生命の鼓動」という「自分軸=コア・コンセプト」を軸にライフシフトを実現された、と言えるのではないかと思います。


2. 自分軸としての「あふれる酵母愛」

本を読んで今でも覚えているのは、鈴木さんの異常なまでの「酵母愛」。樽に耳を近づけて酵母が発酵する音を聞いて興奮している様子が描かれていたように記憶しています(笑)

なので、地ビールを作っているというより、「酵母菌と戯れている」という表現の方があっているような気がします(笑)。

伊勢角屋さんのホームページをみると、「もともと味噌・醤油を醸造していて、その醸造技術から発展し、現代の伊勢角屋麦酒のクラフトビールが誕生しました」という感じで、いかにも「既存技術の転用による多角化で産まれました」という、「ありがちなビジネスストーリー」として書かれています。

ですが、本当は「異常なまでの酵母愛に基づく情熱が、多角化推進の強大なエネルギーとなった」というとても大事なストーリーがそこに隠されているんですね。

鈴木さんはそういう感じで「酵母愛」という情熱を元に突き進んでいきましたので、ビジネス的な勉強が後回しになって大失敗したり、いろんな挫折も経験されます。

でも、「酵母愛」の情熱が鈴木さんを突き動かし続け、そんな挫折を乗り越えながらもついにはビール界のオスカーといわれるInternational Brewing Awardにて、2年連続金賞を受賞するという快挙を成し遂げられました。


3. 才能開花のメカニズム

ここで「才能開花」という視点で話を整理してみますと、これまでもHPなどでお伝えしていますが、ライフシフト塾の土台の考え方である才能心理学では、才能を以下のように定義しています。

「心を突き動かす感情を 行動に映した結果 生み出された能力」

今回のケースをこの定義に当てはめますと、

「ミクロな命への異常なまでの情熱を元に 地ビール醸造に取り組んだ結果 ビール界のオスカーで金賞を受賞した」

となり、心を突き動かす感情(コア・コンセプト)を元にした才能開花の典型的なケースであるとも言えます。


4. 誰もが才能の源泉は持っている

ということで伊勢角屋麦酒創業者・鈴木宗成さんの才能開花の事例をご紹介させていただいたのですが、この話を聞いてみて、みなさんはどんな感想をお持ちでしょうか?

ひょっとしたら「これは特別な人のパターンで、サラリーマンの自分には参考にならないよ」と感じた人もいるかもしれません。

確かに、「微生物がすごく好き→ミクロな命の鼓動が好き→酵母菌が好き→地ビール作ろう!」という流れは、
さかなくんの「魚好き→さかなくんになろう」
イチローさんの「野球好き→プロ野球選手になろう」
みたいな感じで、非常に「いわゆる特別な人のわかりやすいケース」であるとも言えます。

でも、大丈夫です。
どんな人でも、人間である限り「感情」はあります。
そして感情があるのであれば、才能の源泉となるもの、つまり何かしらの「こころを突き動かす感情=コア・コンセプト」を必ず持っています。

それはさかなくんやイチローさん、発酵野郎の鈴木さんのような「明らかにわかりやすいもの」ではないかもしれませんが、どんな人でも「その人独自のコア・コンセプト」を確実に持っているというのが、これまで数多くの才能プロファイリングの事例を見てきた私の考えです。

そしてそれを「がっつりとしたインタビューと対話」によって探っていくがこのライフシフト塾でございます。

ということで、今回は書籍「発酵野郎」の内容から、「自分軸=コア・コンセプト」に基づいたライフシフト、才能開花の事例をご紹介させていただきました。

このnoteでは今後もサラリーマンの人生100年時代のライフシフト、才能開花に関するトピックを発信していきますので、引き続きフォローいただけると嬉しいです。


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まもなくライフシフト塾「第2期」募集予定です

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